テレワーク導入に欠かせない情報共有ツール!おすすめツールと使い方
テレワークは、働き方改革を推進していく施策の1つとして内閣府が取り入れたことで注目を集め、COVID-19の対策として企業への導入が本格的に高まりました。
テレワークを導入する企業が増えていく一方、これまでオフィスワーク前提で当たり前に実践されていた働き方そのもののあり方が問われることも増え、ワークスタイルのより良い形を捉え直すさまざまな課題も生まれています。
さまざまな課題の中でも必ず挙げられるのが、社員間の情報共有です。テレワークでは顔を合わせたやり取りができず、情報共有がおろそかになりがちです。そんな状況を改善して、テレワークでも情報共有をスムーズに図れる環境を実現するのが「情報共有ツール」です。情報共有ツールは、社員間の情報共有を円滑にし、テレワークにおける業務効率を向上させる上で欠かせないツールです。
では、この情報共有ツールには、どのような「タイプ」・「機能」・「利用メリット」「事例」があるのでしょうか。本記事にて具体的にご紹介します。
目次
情報共有ツールとは
情報共有ツールとは、企業で管理しているさまざまな情報を社員間で共有できるツールのことを指します。情報共有ツールは、多くがインターネットを介して提供されるため、オフィスワークでもテレワークでも、働く形態を問わずに活用することができます。
情報共有ツールは、どのような情報を共有するか、どのような使い方をするかといった特性によっていくつかのタイプに分けられます。例えば、業務で作成したマニュアル・議事録・日報・レポートなどのドキュメント共有、PDF・画像・動画などのファイル共有、社員間の意思疎通を迅速に図るリアルタイムなコミュニケーション共有などのタイプが挙げられます。
こうしたある特定の機能に特化した情報共有ツールだけでなく、E-mailやスケジュール管理・掲示板なども含めて一括で多くの機能を備えているグループウェアと称されるツールも情報共有ツールの1タイプです。
こうした情報共有ツールを用いて、テレワークにおいてもオフィスワークと変わらずに業務効率化を図ったり、お互いの業務をサポートしたり、業務ノウハウの継承に役立てることができます。
情報共有ツール 5つのタイプ
実際にテレワークを導入している企業の中で活用されている情報共有ツールには、以下のようなタイプのツールが挙げられます。
<情報共有ツール 5つのタイプ>
- ドキュメント共有ツール
- オンラインストレージ
- ビジネスチャット
- Web会議システム
- グループウェア・コラボレーションツール
1.ドキュメント共有ツール
クラウド上でドキュメントを作成し、保存・共有できるサービスの総称です。チームメンバーごと、部署全体など、利用する社員のアクセス設定が可能で、ドキュメントの編集やドキュメントに対するコメントのやり取りなどが全てクラウド上で行えます。多くのドキュメント共有ツールが、PCに限らず、スマホやタブレットなどマルチデバイスの利用に対応しています。
代表的なツールとしては、DocBaseやGoogleドキュメントのようなツールがあります。
【ツール紹介】
- DocBase
- Google ドキュメント
DocBase
DocBaseは、文書を扱うサービスとしてWordのような書きやすさとスムーズな情報共有を可能とするドキュメント共有ツールです。同時編集や議事録・日報などのテンプレート作成、タグ付け、コメントなど、ドキュメントを十分に活用するためのさまざまな機能が備わっています。
テレワークで懸念されるセキュリティにも配慮されており、2段階認証やアクセス制限・データ暗号化などの機能が用意されていますので、セキュリティ面の安全性も保たれています。またSlackやChatworkなどのビジネスチャットとも連携が可能です。
Google ドキュメント
Google ドキュメントは、Googleドライブの中の機能の1つです。Googleドキュメント形式で保存すれば容量はかかりません。複数人の同時編集が可能で、ドキュメントごとにユーザーのアクセス権を付与することができます。
2.オンラインストレージ
オンラインストレージは、クラウド上にデータを保存・共有できるサービスです。大容量のデータ保存や転送、情報を共有するのに適しています。
オンラインストレージを利用すれば、社外からでもデータ共有が可能となります。少ない利用人数から始められる手軽なプランだけでなく、セキュリティを強化して大規模な組織での利用が想定されたエンタープライズ向けのプランなどが用意されているサービスもあります。
【ツール紹介】
- Google Drive
- Dropbox
Google Drive
Google Driveは、Google社が提供しているオンラインストレージサービスです。個人・少人数向けで利用する「パーソナル」と、より大規模な企業に提供されセキュリティにも信頼がある「Drive Enterprise」が用意されています。Googleの各種サービスとのシームレスな連携が可能なのも魅力でしょう。
Dropbox
Dropboxは、アメリカのDropbox社が提供しているオンラインストレージサービスです。PCのローカルにある任意のフォルダやデータをクラウド上で共有でき、データをフォルダにドラッグ&ドロップするだけで、クラウドを通じてほかのユーザーとデータを共有することができます。
3.ビジネスチャット
ビジネスチャットは、テレワークでコミュニケーションをする上で欠かせないツールです。コミュニケーションツールとしてはメールも存在しますが、ビジネスチャットは下記の点が優れています。
- 容易に(複数人と同時に/リアルタイムで)コミュニケーションが図れる
- 他のツールと連携が可能
ビジネスチャットでは、話したい時にすぐに連絡を取り合うことができます。通話機能が備わっているビジネスチャットもあり、テキストメッセージでコミュニケーションが難しい場合には、ボイスやビデオ通話での対話も可能です。またSNSのグループチャットと同じく、複数人との会話も可能です。メールのような堅苦しさはなく、よりカジュアルに話せるのがビジネスチャットの良さでもあります。
他のツールとの連携もできますので、メールよりも業務効率が向上させやすいツールとも言えるでしょう。ビジネスチャットの代表的なツールが下記になります。
【ツール紹介】
- Slack
- Chatwork
Slack
Slackは、世界中で利用されているビジネスチャットの1つです。チャット機能や通話機能はもちろんのこと、Google Driveなどのオンラインストレージ、DockBaseなどのドキュメント共有ツールとも連携が可能です。
Chatwork
Chatworkは、国産のビジネスチャットで多くの国内企業が利用しています。
どちらのビジネスチャットもFacebookなどのSNSメッセンジャーに似ていて、グループチャットやダイレクトチャットなどのチャット機能を主としていますが、それ以外にもPDF・画像ファイル・ドキュメントなど、ビジネスシーンで利用するデータを共有することが可能です。
4.Web会議システム
Web会議システムは、顧客や社員と音声や映像を通して情報共有や意思疎通をするためのツールです。
対面の必要がなく、お互いが離れた場所からでもコミュニケーションを図ることができます。また音声や映像のやり取りだけでなく、チャット機能やファイル共有機能を備えているものもあります。
資料を画面共有しながら相手と話すこともできるので、テレワークでも対面と変わらない会議が可能です。代表的なツールが、ZoomやGoogle Meetです。
【ツール紹介】
- Zoom
- Google Meet
Zoom
Zoom は、アメリカのZoom Video Communications社が提供しているWeb会議システムで、URLを共有することで会議に参加できます。パソコンのみならず、スマホやタブレットでもアクセスが可能です。会議の動画や音声を記録する機能や、自室の背景を見せたくない場合に役立つバーチャル背景の設定があり、テレワーク時にWeb会議のしやすい環境を作ることが可能です。
Google Meet
Google Meetは、Google社が提供している安全性の高いビデオ会議ツールです。Googleのサービスを利用している方には、GoogleカレンダーやGメールなどとシームレスに利用できるのが魅力です。PCだけでなくスマホやタブレットでも利用でき、画面共有にも対応しています。
5.グループウェア・コラボレーションツール
グループウェアやコラボレーションツールは、企業の組織内のメンバーがスケジュールやタスク、業務に用いる資料や書類、あるいはアイデアやノウハウなどの情報を共有するためのシステムやスペースを提供するためのツールです。
共同で1つのドキュメントを編集してコンテンツを制作したり、カレンダー、掲示板、回覧板、ファイル共有、メール、ワークフローや会議室などの設備予約といったツールの統合パッケージを指す場合が多くなっています。
【ツール紹介】
- サイボウズ
- Notion
サイボウズOffice
サイボウズOffice は、中小企業向けのグループウェアです。スケジュールの共有、ワークフロー昨日など、社内の情報共有を支援する「誰でもかんたんに使える」にこだわって開発されたツールです。
Notion
Notion(ノーション) は、チーム全体で1つのツール、「オールインワン ワークスペース」のコラボレーションツールです。チームのWiki機能に、タスク、プロジェクト管理、メモなど多くの機能を有するサービスです。
情報共有ツールを導入するメリットとは
簡潔にまとめると情報共有ツールのメリットは以下のようなものが挙げられます。
<情報共有ツールを導入するメリット>
- 情報の見える化がしやすい
- 業務効率の向上が図られる
- バックアップ体制を強化
- 情報漏えい防止
- ペーパーレス化推進
- マルチデバイス対応が可能
- コミュニケーションの推進
テレワークで情報共有ツールを導入することによって、データの共有が容易になり、情報の見える化が推進されます。情報共有ツールの多くがクラウドで提供されるサービスのため、どこからでも情報にアクセスでき、複数人でのコラボレーションが行いやすく、円滑なコミュニケーションを促進します。
またデータバックアップが確実となり、ペーパーレス化とともに、紙で起こりがちな文書紛失を防ぐ情報漏えいにも効果的です。
こうした情報共有ツールがもたらすさまざまなメリットの具体的な事例については、弊社が提供しているDocBaseの事例をご紹介します。「コミュニケーション活性化」「日報・議事録」「暗黙知の共有」などのソリューション別、「50人未満」「100人未満」「500人未満」といった規模別で事例をご覧いただけます。
まとめ
テレワークの導入によって情報共有がうまくいっていない、おろそかになりがちな場合は、情報共有ツールの活用をお勧めします。情報共有ツールの選定に際しては、企業や業務のあり方に応じて、どのツールを利用するべきかをしっかり検討していくことが大切です。
なお情報共有ツールを導入する際には、下記の2点がポイントとなります。
- テレワークにおける情報共有の質を上げるために、状況に適した情報共有ツールをいくつか組み合わせて利用する
- 導入時に大きくコストをかけず、小さく始める
いわゆる「全部入り」の多機能なグループウェアは、組織によっては使わない機能があったり、イニシャルコストがかかるなど、導入や運用でムダが出てしまうケースも見られます。導入や運用のハードルを下げつつ、なおかつ効果的な情報共有を実践していくのであれば、まずは必要な機能に特化した情報共有ツールの導入をお勧めします。
テレワークが推進されている今、テレワークでもオフィスワークと変わらない情報共有のあり方が重要となっています。情報共有ツールを上手に活用して、業務改善を図りながら、質の高いテレワークを実践していきましょう。