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「まずは何から始める?」テレワーク導入の3つのポイント

長時間労働や人材不足が社会問題となり、日本は国を挙げて「働き方改革」を推進しています。また、2020年初頭には「COVID-19(コロナウイルス感染症)」が世界規模で爆発的に拡大し、多くの企業が事業活動を縮小・停止せざるを得ない状況に置かれました。

こうした事業活動をさまたげるさまざまな課題対策のひとつとして、「ICTを活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」が可能となる「テレワーク」に注目が集まっています

国としても総務省などが情報提供や助成金を通じて支援を行っていることもあり、テレワーク導入に取り組む企業も増えています。導入においては、事前に入念な設計をした上で、混乱のない運用が求められます。そこで本記事では、テレワーク導入を検討する際に押さえておきたい3つのポイントを解説します。

テレワーク導入の目的を設定し全社で共有する

これからテレワークを導入する場合、社員のテレワークが事業における課題解決になるかどうかはもちろんのこと、働きやすい環境を社員に提供できるかどうかも含めて検討する必要があります。導入においては、決してトップダウンのお仕着せの施策にならないよう、現場の理解を得ながら進めていくことが重要です。テレワークは「ゴールではなくあくまで手段」であるので、目的の設定が欠かせません。

テレワーク導入の目的を設定し全社で共有する

目的としては、「働き方改革」「生産性の向上」「人材確保・育成」「事業継続」「コストダウン」といった指標が挙げられます。こうした指標に沿った目的を設定してテレワークを導入していきましょう。

また目的の設定と合わせて、テレワーク環境にも配慮する必要があります。自宅でのテレワークでは、プライベートとの境目が曖昧になり、ストレスを感じやすくなります。生活音がノイズになることもありますし、電話や会議の内容が周囲に聞こえてしまうリスクにも気を配らなければなりません。

結果として「以前のように出社して働きたい」「家で仕事をするのは大変」といった不満がが出てくることになりかねません。よりよいテレワーク環境を実現していくためには、テレワークにもとづいた就業規則やICT環境の整備に目を向けましょう。この点については次の章で具体的に記載します。

社員が仕事のしやすい環境をつくる

社員が仕事のしやすい環境をつくる

テレワークの導入において、社員が仕事のしやすい環境を実現していくためには、就業規則やICT環境の整備が欠かせません。

例えば、自宅でのテレワークに際し、細かい備品や机・椅子、インターネット回線、プリンターなど、社員が自宅の設備投資を自費で賄っているケースもあるでしょう。こうしたケースでは、テレワークのコストを社員が肩代わりしていると受け止められかねません。そういった誤解を生まないためにも、「テレワーク手当」と称した一時金あるいは毎月の補助金を支給する企業も見られます。

手当に限らず、テレワーク導入においては社員に余計な負荷を与えないように、テレワーク向けの就業規則を整備すべきでしょう。また出社していれば特に気にする必要のなかった勤怠管理や在籍管理、進捗管理などが、テレワークでは思いの外、見えづらくなりストレスになります。こうした業務以外の部分でストレスを与えないためにICTを整備して働きやすい環境を整えましょう。

なおテレワーク=自宅勤務ととらえられがちですが、コワーキングスペースやシェアオフィス、サテライトオフィスなどを用意する施策もテレワークで働きやすさを実現する上では効果的です。

コミュニケーションの仕組みを整える

コミュニケーションの仕組みを整える

テレワーク導入で大きなポイントとなるのは、コミュニケーションです。対面でのコミュニケーションの代替手段として、チャットツールは必要不可欠です。しかしチャットツールは文章のみでのやり取りになるため、これまでのように耳目で相手の心理を察することができません。複雑で込み入った会話も文章のみのやり取りは難しいでしょう。

文章だけのコミュニケーションが難しい状況で有効なのは、ボイスチャットです。テレワークでは雑談ができなくなり孤立感がつのるので、そういった状況を防止する意味でもボイスチャットは役立ちます。他愛のないコミュニケーションも生産性向上や心理的安全性に欠かせない要素だと考えている企業では、音声での雑談ボイスチャットを許可しているケースもあります。

テレワークをこれから導入する企業は、利益向上や課題解決という視点だけでなく、「社員の円滑なコミュニケーションをどのように担保するか」という視点から、ICTを活用したシミュレーションを行うことが重要です。

最後に補足として、セキュリティとコストについても記載しておきます。

テレワークの導入に伴って企業のセキュリティポリシーも刷新する必要があります。セキュリティについては総務省がガイドラインを策定しているのでご参照ください。

参考:セキュリティガイドライン(総務省)

コストについては助成金制度が設けられているほか、テレワーク導入に関する相談窓口も用意されているので、あわせて参考にされるとよいでしょう。

参考:

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

総務省令和2年度 テレワークマネージャー相談事業

本記事はあくまで概説に留めているため、実際の導入にあたってより具体的なアドバイスが必要な場合は、専門家の知識を借りることも有用です。

まとめ

本記事では、テレワークの導入を検討している企業担当者に向けて、事前に押さえておくべきポイントを俯瞰的に解説しました。念のためポイントをおさらいしておきます。

  1. テレワーク導入の目的を設定し全社で共有する
    何のためにテレワークを導入するかを明確にしましょう。
    自社の課題を解決しうるものでなければ、どんな施策も活用されなくなります。

  2. 社員が仕事のしやすい環境をつくる
    テレワークにも対応するよう、自社の就業規則やICT環境を見直しましょう。社員がストレスなく柔軟に働ける環境づくりが重要です。

  3. コミュニケーションの仕組みを整える
    テレワークではチャットツールが必須ですが、ときにはボイスチャットも併用するなど、コミュニケーションが円滑かつ健全に行われるようICTを十分に活用しましょう。

企業の中で主導となってテレワーク導入を統括される方々は、ぜひ参考にしてください。