部署を越えてナレッジを横展開できるようになりました株式会社マイナビ様
目次
マイナビ様の事業内容について教えてください。
マイナビ、マイナビ転職、マイナビバイトなど求人広告を中心とした人材サービスや、生活情報メディア、法人向けサービスなど幅広く事業を展開しています。
DocBase導入以前の情報共有ではどんな問題があったか教えてください。
有田様: 各事業部で抱えている問題は異なりますが、以前、私が管理を担当していた事業部ではオンボーディング(新人教育)のコストが非常に高いことが課題のひとつとしてありました。
メンバーの中でも、事業部内で何年も所属していて業務のことを把握している層と、所属して1,2年の層とで二極化していた時期があったんです。新人が入ってくると、ベテランが手取り足取り教える必要があり、ベテラン層の業務が止まってしまうことが往々にしてありまして。
ちゃんとマニュアルを作っておかないとオンボーディングのコストが減らないという課題感があり、情報共有ツールを導入するきっかけになりました。
鈴木様: DocBaseの導入以前は、それぞれの事業部で情報共有ツールを使っていたり使っていなかったりしたんです。情報共有ツールを使っていた場合も、部署によってバラバラな製品を使っていたんですね。そのため、情報共有はできているけど、情報が部内で閉じてしまうのが問題になっていました。
DocBaseを導入した理由を教えてください。
鈴木様: 各事業部で色々なツールを使っていたので、移行する場合もそれらのツールで使っていた機能を引き続き使いたいと要望があったんです。
DocBaseではそれらの機能が網羅されていたこと、他のツールより価格が抑えられたことの2点が導入の決め手になりました。
DocBaseをどのように利用されているか教えてください。
有田様: 現在DocBaseは私が所属するシステム統括本部が管理してまして、複数の事業部でシステム職を中心に利用しています。メンバーの人数は300人弱です。
主に、各グループにクローズドなメモが公開されていて、チーム全体に公開されているメモは全体の数%程度です。
組織への導入時に工夫したことを教えてください。
別のツールから2段階に分けて移行
鈴木様: 導入の際には2段階のステップを踏みました。まず1つ目は既存のツールからの移行ですね。
DocBaseにはインポート機能があったのでそちらを利用しました。ただ、インポート機能では記事と記事のリンクは自動で書き換わりません。DocBaseサポートに依頼してリンクの対応表を準備していただき、APIで一気に書き換えました。
既存のツールを使っていたメンバーが、なるべく違和感なく移行できるよう手を打ったところはあります。
2つ目はツールを使い始めたあとの啓蒙活動ですね。実はいったんDocBaseを広めるためのチームが発足したのですが、こちらはあまり上手くいかなくて。現在はメンバー個人の裁量に任せて運用しています。
共有する人数は少ないほうが情報共有が活発になる
有田様: 情報共有ツールを導入する際には、基本的には身近な少人数のグループから始めるのが良いと思っています。
情報共有するにしても、隣の席に座っている人と、顔も知らない誰かに共有するのではドキュメントの書き方が変わってきますよね。多くの人が見る状態だと、かしこまって書かないといけないので疲れてしまいます。
でも、隣に座っている先輩だったらかしこまらなくていいし、専門用語も補足しなくていいし、「思った通りに書けばいい」という状態だと思うんです。その状態を維持するのが重要だと思っていて。
そうするとだんだん情報が増えてくる、溢れてくる。他のメンバーにも「情報共有ツールを活用したほうが早い」と認識されて、情報の流通量が増えていく。それが勝ちパターンだと思っています。
DocBaseを導入することで組織に起きた変化があれば教えてください。
部署を越えた情報共有がされ始めた
有田様: チーム内の知識の偏りがなくなりました。「知ってる人しか知らない」ケースが減ったのかなと。「聞かれる側」としては質問を受ける回数が非常に減るので、そのぶんやりたいことをやる時間に回せるようになりました。
オンボーディングに関しても、今まではすべて口頭で伝えていたのが「メモを読んでもらう」形に変わったので、その手間が減ったなぁという実感はありますね。
情報共有ツール内の情報量が増えてくると「ちょっと考えてることを書いてみよう」とか、「こんな機能があるといいのでは」のような「自分の考えをアウトプットする」タイプの投稿が出てくるんですよね。
それを元にブラッシュアップして企画を出したりとか、部署を越えた情報共有がされ始めましたね。
鈴木様: 情報共有ツールをDocBaseに一本化したので、ある案件で発生したナレッジを、公開範囲を変更するだけで簡単に横展開できるようになりましたね。
最終的にチーム全体に見せたい資料を、ドラフト段階で部署内でレビューし、問題なければ範囲を変えて公開、という流れもやりやすくなりました。今までよりドラフト段階の資料がたくさん見られるようになったと感じています。
顔も見たことがないメンバーの人となりや興味範囲がわかるようになった
有田様: DocBaseを運用している中で面白いと思ったのは、「あ、この人、こういうことを投稿するんだ」と気づきがあったことですね。メモやコメントの内容で、その人の人となりがなんとなくわかるようになったというか。
鈴木様: DocBaseにはグッジョブ! の機能がありますよね。普段は関わりがなく顔を見たことすらない他部署のメンバーもたくさんいるんですが、「この人はこういう傾向のメモにリアクションするんだな」というのが掴めるようになりました。
メモを書かない人でも、リアクションでなんとなく人となりや興味範囲がわかるんですよね。そのあと実際にお会いすることになったときに、コミュニケーションが取りやすくなりました。
DocBaseの運用について、現在課題や悩みがあれば教えてください。
外部共有メモをIPアドレスで制限したい
鈴木様: システムの観点から言うとまず、外部公開メモのIP制限をしたいですね。「通常の閲覧や編集はIP制限なしで使えて、外部公開メモはIP制限ができる」ということがしたくて。
弊社はセキュリティ設定で外部共有機能を使えないように制限しています。理由は「うっかりパスワードなしで外部共有してしまった」などのミスを防ぐためです。外部共有メモ自体にIP制限がかけられるようになれば、そういった懸念はある程度解消できると思っているんです。
または外部共有メモのパスワード必須化や、パスワードポリシーの設定ができれば、安心して使えるようになると思っています。
管理者が自由にグループに参加できないようにしたい
有田様: DocBaseは管理者権限を持っていれば、どのグループにも所属できますよね。できれば管理者といえども、あらかじめ所属していたグループ以外は閲覧できないようにしたい気持ちが少しあります。
なぜかというと、弊社の実務的なシステム管理者は、役職のないメンバー層であることも多いからです。メンバー層には刺激の強いメモ、例えば来期の事業計画などを取り扱いたいときもあるんですね。
鈴木様: SlackのDMように、都度公開するメンバーを決められたら便利かもしれないですね。
DocBaseの導入を検討されている組織に向けてメッセージをお願いします。
有田様: 「情報共有をしたほうがいいから情報共有をしよう」では長続きしないのではないかと思います。例えばオンボーディングとか、チームの課題を解決する手段としてDocBaseを使うのが重要かなと。
「導入したら、結果的に情報共有されていた」という状態になるのが理想ですね。「情報共有する」が目的になると使われなくなってしまうと思います。実際、ちゃんとツールを使って情報共有をするのって面倒だと思うんですよ。自分用に書いてファイルで保存するほうが楽です。
なぜわざわざ情報共有ツールを使うのかというと、その後の(情報・知識の)広がり方、転がり方が全然違うからなんですよね。1人から共有された情報がチーム全体に広がって、ブラッシュアップされたり、新たなアイデアが出るきっかけになったりする様子を見たことがない人には全然伝わらないと思うんですけど。
ファイルとかチケットとか、そこで完結してしまう人もいるんですけど。それで仕事が回っているから、いいと言えばいいんですが…… 創発的な力の土台になったりとか、ちょっとした偶発的な書き込みが広がって、チームみんなが便利になったらいいよね、という世界は、ファイルを手元に置いておくだけでは実現できないと思います。
その他に聞きたいこと、言いたいことがあればどうぞ
鈴木様: 弊社は2018年ごろにDocBaseを導入して、ツールの移行の際にサポートのほうにもたくさん質問をさせていただきました。
そのときに、「DocBase、すごくフットワークが軽いな」と思ったんです。一度、APIに関して「こういう機能が欲しいです」と要望を送ったら、その日のうちに実装されたことがありました。
ほかにも記事と記事の対応表も作っていただいたりと、そのときは本当に助かりました。
有田様: マイナビは、多くのユーザーにご支持いただいている求人情報サービスをはじめ、ウェディングや農業、ニュースサイトなど様々な事業を提供しています。
社内では、既存事業の拡大と、新しい事への挑戦の両方があり、DocBaseをはじめとしたナレッジの活用と、そのナレッジを活かして新しいものを生み出せる方を広く募集しています。
50年に渡り日本の企業とユーザーを繋ぎつづける企業としての経験も、新規事業にチャレンジする経験も、ともにマイナビは提供をすることが出来ます。
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この記事を読んでいる方は、推進系の方やIT関係の方かと思います。
いずれも「自社をより良くするんだ!」というアツい想いのある方だと思いますので、そういった方に人材を募集している旨をお伝えするのは、正直なところ、ハバカリのあるトコロです(笑)
まずは皆さんの思い描いている理想が、組織の中で実現することを願っています。
その上でもし何かの転機があった際は、マイナビ社を思い出していただければな、と思います。
掲載日:2022年06月09日