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営業報告書を効率的に活用する方法とは?書き方とポイントについて解説

最終更新日:2025年8月29日

「営業報告書が形式的になっている」「時間をかけても成果につながらない」と感じていませんか?

多くの営業現場では営業報告書に関して、「何を書けばいいかわからない」「時間をかけて作成しても効果を感じられない」という悩みを抱えています。しかし、正しい書き方とポイントを押さえるだけで、営業報告書は個人の成長と組織全体の営業力向上を同時に実現する貴重な資産に変わります。

本記事では、営業報告書の本質的な価値から効果的な書き方の4つのポイント、必須項目、さらにはメリット・デメリットまで、営業成果向上に直結する実践的な活用方法を詳しく解説します。

【この記事を読んでわかること】

  • 営業報告書とは、営業担当者が日々の活動内容や商談結果を記録し報告するための文書
  • 営業報告書の目的は、管理者による「活動・進捗状況の把握」と、担当者による「案件管理の効率化」
  • 書き方のポイントは、誰が見ても分かる客観的な記述と、次につながる「振り返り・アクション」の明記

営業報告書とは

営業報告書は、日々の活動内容を記録し、組織全体で共有するための文書であり、テレワークが普及した現代のビジネスにおいて不可欠なツールとなっています。

営業報告書には、「いつ・誰が・どこへ行き・何をしたか」といった活動内容や商談結果を具体的に記すのが一般的です。作成にはExcelや専門の営業支援システム(SFA/CRM)などが用いられます。

その本質は単なる業務記録ではありません。個々の活動から得られた成功事例や課題、顧客からのフィードバックといった基調な情報をチームで共有し、組織全体の営業戦略を磨き上げることが重要な目的の1つです。これにより、営業報告は個人の備忘録からチームの知識資産へと活用できます。

また、口頭での伝達漏れを防ぎ、担当者の引継ぎを円滑にする効果もあります。このように、営業報告書はチームの連携を強化し、継続的な成果向上を支える戦略的な基盤となるのです。

営業報告は、日報、週報、月報など、報告の頻度や目的に応じていくつかの種類があります。

  • 日報では迅速な情報共有
  • 週報では進捗と課題の整理
  • 月報では戦略的な振り返り


など、それぞれ記載する情報の粒度や焦点が異なります。本記事では、主に日々の営業活動を記録・共有するための営業報告(日報や個別案件報告を想定)について、その効果的な活用方法を解説します。

営業報告書を作成する目的

営業報告書を作成する目的は、管理者と営業担当者それぞれの立場によって異なります。しかし、単に「作成して終わり」では本来の価値を発揮できません。明確な目的意識を持って活用することで、初めて営業成果の向上と業務効率化の実現につながります。次にそれぞれの立場における具体的な目的について詳しく解説します。

  • 管理者:営業の進捗状況を把握するため
  • 営業担当者:案件の管理をスムーズに行うため

管理者:営業の進捗状況を把握するため

管理者が営業報告を用いる主な目的は、チームメンバーの活動内容や案件の進捗状況を的確に把握することです。特にリモートワークが普及した現在、セールス活動は属人化する傾向が強く、従来の「背中を見て学ぶ」指導から「データに基づく指導」への転換が急務となっています。

具体的には、営業担当者の1日あたりの訪問件数や商談時間といった量的指標に加え、顧客の反応や抱える課題の深さ、競合他社の動向といった質的な情報も把握できます。例えば、「A社担当者から競合の価格について相談があった」という記録から、他の類似案件でも価格戦略の見直しが必要だと予測がつきます。

このような情報の把握により、トラブルの早期発見と対応、営業担当者の個人プレー化の防止、組織全体のスキルレベル向上が図れます。また、成果だけでなくプロセスも含めた多面的な評価を行えるため、組織の営業力強化に直結する戦略的な管理が実現します。

営業担当者:案件の管理をスムーズに行うため

営業担当者が活動記録をつけるのは、抱えている多数の案件を的確にハンドリングするためです。「この案件、どこまで進んでたかな?」「前回の商談で何を約束したっけ?」という経験は多くの営業担当者が経験しているでしょう。特に、立て続けにアポイントがあると、各案件のきめ細やかなフォローが難しくなりがちです。

営業報告書は、まさにそうした状況で力を発揮します。具体的には、キーパーソンの発言内容や決裁プロセス、競合他社の動向といった重要情報を確実に記録し、次回の商談戦略に活かせます。例えば「C社の部長は費用対効果を重視する傾向」という記録があれば、次回提案時にROI資料を重点的に準備できるのです。

また、営業報告書は自身の稼働実績や成果を可視化するツールとしても機能します。目標達成への進捗状況を客観的に把握し、必要なアクションを明確化できるため、計画的な営業活動が可能になります。さらに、上司への報告や同僚との情報共有、担当者変更時の引き継ぎもスムーズに行え、組織全体の営業力向上にもつながります。

営業報告書を書く時のポイント

point

営業報告書を「ただの業務報告」で終わらせていませんか? 多くの営業担当者が「何を書けばいいかわからない」「時間をかけて作成しても効果を感じられない」という悩みを抱えています。しかし、効果的な営業報告書には共通するポイントがあり、それらを押さえることで単なる作業から戦略的な営業ツールへと変えられます。次から、すぐに実践できる4つの重要なポイントを詳しく解説します。

  • 誰が見てもわかりやすく書く
  • 振り返りと次に起こす行動についても記載する
  • 要点を整理して書く
  • 情報は正確に書く

誰が見てもわかりやすく書く

営業報告書は複数の関係者が読む共有文書であり、独りよがりな内容では本来の価値を発揮できません。特に引き継ぎや緊急時の代理対応を考えると、背景知識のない第三者でも状況をつかめるわかりやすさが不可欠です。

わかりやすい営業報告書を作成するには、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を明確にし、結論を冒頭に配置する「結論ファースト」の文章構成を心がけましょう。また、1つの文章では1つの情報を伝えることを意識し、専門用語や社内略語を使用する際は、必要に応じて注釈を加えるか、誰にでも理解できる平易な言葉を選びましょう。

悪い例(よくある問題のある報告書)

本日、A社を訪問しました。電車が遅れて少し遅刻しましたが、先方には理解していただけました。例の件について話し合いを行い、いくつか質問も受けました。全体的には順調に進んでいる印象です。来週また連絡する予定です。

問題点: 具体性がない、成果が不明、次のアクションが曖昧

良い例(効果的な報告書)

【A社システム導入案件】2024/1/15 14:00-15:30

■ 参加者:田中部長(決裁権者)、佐藤課長(システム担当)

■ 成果:予算500万円・4月導入で基本合意

■ 課題:競合B社との比較検討中(価格面で苦戦)

■ 次回アクション:

 ・1/18まで:ROI資料作成(技術部・山田氏協力)

 ・1/22 10:00:決裁者向け最終プレゼン

■ 所感:田中部長は費用対効果を重視。次回は導入効果の数値化が決め手

改善点:具体的な数値、明確な成果、期限付きアクション

適切な改行と箇条書きも活用して、視覚的にも読みやすい構成を目指すことが重要です。

振り返りと次に起こす行動についても記載する

営業報告書において上司や管理者が真に求めているのは、1日の詳細な経過報告ではなく、営業活動から得られた学びと今後の戦略です。「何があったか」だけでなく「なぜそうなったのか」「次にどう活かすのか」まで記載することで、営業報告書は単なる記録から戦略的なツールへと進化します。

効果的な振り返りでは、顧客の反応や競合状況、自身のパフォーマンスを客観的に分析します。例えば「価格競争力をアピールしたが、顧客の関心は運用サポート体制にあることが判明。技術的優位性より保守体制の充実を前面に出すべき」といった気づきを記載します。

その上で、ネクストアクションは具体的かつ期限を明確にして記載しましょう。「サポート体制資料を3日以内に作成→来週火曜までにメール送付→翌週金曜に再訪問設定」のように、SMART(※)原則に基づいた行動計画を示すことで、自身の営業活動を体系的に管理し、上司との情報共有も効率化できます。

※SMARTとは:目標設定のフレームワーク。目標を効果的に設定し、達成可能性を高めるための5つの要素の頭文字を取ったものです。

S – Specific(具体的であること)

M – Measurable(測定可能であること)

A – Achievable(達成可能であること)

R – Relevant(関連性があること)

T – Time-bound(期限が明確であること)

SMARTは、個人だけでなく、ビジネスのプロジェクト管理、マーケティング戦略、自己啓発など、様々な場面で活用できる非常に有効なフレームワークです。

要点を整理して書く

あなたの営業報告書は「今日は朝一番にA社を訪問し、電車の遅延で少し遅れましたが…」といった単なる行動記録になっていませんか? 起きた出来事を順番に記述しただけでは、伝えたい結論が他の情報に埋もれ、読み手が重要な情報を見つけるのに時間がかかってしまいます。

優れた営業報告書は、情報が重要度に応じて整理されています。箇条書きや段落分けを効果的に使い、読み手がひと目で要点をつかめる構成を心がけましょう。具体的には、PREP法(Point:結論→Reason:理由→Example:具体例→Point:結論)を活用し、最重要情報を冒頭に配置するエグゼクティブサマリー(最も重要なポイントを簡潔にまとめる)方式を取り入れるのがおすすめです。

例えば、

【成果】A社:次回決裁者面談確定(来週木曜14時)

【課題】予算承認プロセスが不明確

【アクション】稟議書フォーマットを3日以内に確認

このように、カテゴリ別に要点を整理すれば、一目で状況把握が可能になります。この構造化により、5分で読める報告書として上司の時間も節約でき、重要な情報の見落としリスクも大幅に減らせます。

情報は正確に書く

「少しでも成果を良く見せたい」という気持ちは誰にでもあるかもしれません。しかし、事実と異なる内容を記すことは厳禁です。嘘の報告は、一時的に評価を高めるかもしれませんが、長期的には組織の意思決定を誤らせ、トラブル発生時の対応を遅らせる深刻なリスクを生み出します。

正確な情報記載では、事実と推測を明確に区別し、数値や期日、顧客の発言内容を可能な限り正確に記録します。不明な点は「確認中」、主観的判断は「印象として」などの前置きを付けて記載しましょう。苦情やうまくいかなかった案件も隠さず報告することで、組織全体で早期対策を講じられます。

実際に、問題を正直に報告した営業担当者ほど上司からの信頼が厚く、適切なサポートを受けやすい傾向があります。正確な情報の蓄積は組織のナレッジベースとなり、類似案件での成功確率向上や、トラブル予兆の早期発見による顧客関係の維持につながります。短期的な見栄えより、長期的な信頼関係と組織全体の営業力向上を重視した正確な報告を心がけましょう。

営業報告書に書くべき項目

「営業報告書に何を書けばいいかわからない」という悩みを解決するため、効果的な営業管理につながる標準項目をご紹介します。企業によってフォーマットは異なりますが、営業活動の本質的な情報を漏れなく記録するための必須項目があります。以下で解説する6つの基本項目を押さえることで、誰が見てもわかりやすく、戦略的価値の高い営業報告書を作成できます。

  • 訪問先と訪問日時
  • 訪問先の担当者名と役職
  • 訪問の目的
  • 商談の内容
  • 成果と課題
  • 今後の動きや所感

訪問先と訪問日時

訪問先と訪問日時は営業報告書の最も基本的な項目ですが、正確な記録が後の営業戦略や効率分析の要となる重要な情報です。単なる記録ではなく、顧客とのコンタクト履歴を正確に管理し、営業活動のトレーサビリティを確保するための基礎データとして活用されます。

記載時は、正式企業名と部署名、事業所名(本社・支社の区別)を明確にし、商談の開始・終了時刻を両方記録しましょう。これにより商談時間や移動効率の分析が可能になります。現在主流となっているオンライン商談の場合も、「△△商事 大阪支店とのWeb会議 2024年1月15日 10:00-11:00(Teams使用)」のように、実施方法まで明記することが重要です。

正確な日時記録は、顧客からの問い合わせ対応やトラブル発生時の事実確認、さらには営業効率改善のための分析データとして、組織全体の営業力向上に直結します。基本だからこそ、抜かりなく正確に記載することが営業報告書の信頼性を支える基盤となります。

訪問先の担当者名と役職

営業において「誰と話したか」は商談内容と同じくらい重要な情報です。担当者の名前と役職は単なる記録ではなく、組織内の意思決定構造を把握し、今後のアプローチ戦略を立てるための戦略的情報として活用されます。

記載時は、正確な氏名(漢字・読み方)と正式な役職名に加え、決裁権限の有無と範囲まで把握しましょう。複数名が参加する商談では「先方:田中部長(決裁権者)、佐藤課長(窓口担当)、鈴木主任(現場責任者)/自社:営業部 山田、技術部 高橋」のように、それぞれの役割を明確に区別して記載することが重要です。

この情報により、キーパーソンへの効果的なアプローチが可能となり、担当者の異動や組織変更時にも適切な対応ができます。また、引き継ぎ時には貴重な人脈情報として機能し、顧客との関係継続に大きく貢献します。個人情報の取り扱いには十分配慮しつつ、長期的な関係構築のための重要な資産として正確に記録しましょう。

訪問の目的

「とりあえず顔を出しに行く」という漫然とした営業訪問から卒業し、戦略的な営業活動を実現するために、訪問目的の明確化は不可欠です。目的が曖昧な訪問は顧客の貴重な時間を奪うだけでなく、自分の営業成果も大幅に低下させてしまいます。

訪問目的は営業プロセスのステージに応じて多様化します。新規開拓でのニーズ探索、関係構築のためのキーパーソン面談、具体的な提案活動、条件交渉による商談推進、導入後のアフターフォローなど、それぞれに異なる準備と戦略が必要です。例えば「予算500万円のシステム刷新案件について、IT部長への技術的優位性説明と4月導入に向けたスケジュール提案」のように、具体的な目的を設定することで、事前準備の質と商談の成功確率が大幅に向上します。

営業報告書には、設定した目的と達成状況を併せて記載しましょう。「ニーズヒアリング完了、次回決裁者面談の約束を取得」といった結果と合わせて記録することで、営業プロセスの進捗管理が可能となり、チーム全体での戦略的な営業活動推進につながります。

商談の内容

商談内容の記録は営業報告書の中核をなす最重要項目であり、その質の高さがトップセールスと平均的営業を分ける決定的な要因となります。同じ商談に参加しても、記録の仕方次第で次の戦略が全く変わってくるため、戦略的な視点での情報収集・記録スキルが求められます。

効果的な商談記録では、顧客の現状課題、求められる解決策、予算規模、決裁プロセス、競合動向、導入時期などの基本情報に加え、キーパーソンの真の関心事や懸念事項まで把握します。例えば「田中部長:『コスト削減より生産性向上を重視したい』→次回提案では ROI より業務効率化メリットを前面に」のように、発言の背景にある真のニーズと戦略的対応方針を併記しましょう。

また、表情や反応速度といった非言語的コミュニケーションの観察も重要です。自分が見返した時だけでなく、他のメンバーや上司が読んだ時にも商談の全体像と今後の戦略が理解できるレベルの詳細度を目指し、組織全体の営業力向上につながる記録を心がけましょう。

成果と課題

「うまくいかなかった点を書くのは気が重い」と感じるかもしれませんが、成果と課題の両方を正直に記録することこそが、営業スキル向上と組織全体の成長につながる最も重要な要素です。仮に成約に至らなくても、商談で得られた手応えや発見した課題は、次の営業活動における貴重な財産となります。

成果の記録では、「予算500万円で合意、4月導入で基本合意」といった定量的成果に加え、「先方の田中部長から他部署への紹介示唆あり」のような定性的成果も詳細に記載しましょう。一方、課題については「技術仕様で競合A社優位。当社差別化ポイント(保守体制)の訴求不十分」のように、客観的事実に基づいて具体的に記録します。

重要なのは、課題を単なる問題として終わらせるのではなく、「次回までに保守メニュー資料準備」といった解決策とセットで記録することです。このバランスの取れた振り返りにより、個人の営業スキルが向上し、成功パターンや失敗要因を組織で共有すれば、チーム全体の営業力底上げに寄与します。

今後の動きや所感

「報告して終わり」から「戦略的次の一手」を考える営業への転換において、この項目こそがあなたの営業レベルを向上させる最重要ポイントです。今後の動きでは、SMART原則に基づいた具体的なアクションプランと明確な期限設定を行い、次の成果につながる道筋を描きましょう。

効果的な記録例として、

①3日以内:保守体制資料作成

②来週火曜:メール送付と面談設定

③再来週金曜:決裁者面談実施、技術部山田氏同行調整

といったように、時系列で具体的なタスクと担当者を明記します。所感では、「田中部長の質問内容から業務革新への強い意欲を感じた。従来のROI訴求よりDX推進事例を前面に出した提案が効果的であろう」といった、商談を通じて得た洞察や戦略的判断を記録しましょう。

この未来志向の記録により、営業予測の精度が向上し、上司からの信頼度も格段に向上します。さらに、あなたの営業センスと戦略的思考が組織の共有財産となり、チーム全体の営業力向上に大きく貢献できるのです。

営業報告書を書くメリット

MERIT

営業報告書の作成を「義務的な面倒な作業」と感じていませんか? 実は、営業報告書こそが営業成績向上の最強ツールであり、トップセールスほどその価値を深く理解し活用しています。

デジタル時代の営業環境において、営業報告から得られるメリットは、次の2つの側面においてますます重要になっています。

  • 営業管理におけるメリット
  • 営業活動におけるメリット

あなたの営業成果を飛躍的に向上させる具体的なメリットを、詳しく見ていきましょう。

営業管理におけるメリット

営業報告書を「作業の成果物」だと考えていませんか? 営業報告書は組織の競争力を左右する戦略情報の宝庫であり、管理者にとって極めて高いROIを生み出すマネジメントツールです。最大のメリットは、売上数字だけでは見えない営業プロセスの質を評価でき、部下の努力や工夫を適切に評価して組織全体のモチベーション向上を図れることです。

また、顧客からのリアルな声や競合他社の動向情報が体系的に蓄積されるため、自社の長所と短所を第三者の視点で評価し、商品・サービス改善や営業戦略の精度向上に直結します。例えば「営業担当者Aの○○アプローチが高い成約率を記録」という情報を組織で共有することで、ベストプラクティスの標準化と横展開が可能になります。

さらに、トラブル予兆の早期発見やリスク管理機能も重要です。顧客満足度低下や競合脅威を先行して察知し、組織的な予防策を講じることで、大きな損失回避と市場優位性の確保を実現できます。現場の生きた情報に基づく戦略的意思決定により、組織全体の営業力が飛躍的に向上します

営業活動におけるメリット

忙しい営業活動の中で「どうやって効率的にスキルアップすればいいか」悩んでいませんか? 実は営業報告書こそが、最も効率的な成長ツールであり、あなたの営業成果とキャリア発展を同時に実現する最強の味方なのです。

最大のメリットは営業情報の効果的な共有により、チーム全体の成功事例や失敗事例から学習機会が大幅に拡大することです。過去の類似案件記録を参考にすれば、効果的な提案書を従来の半分の時間で作成でき、成約率向上と業務効率化を同時に実現可能です。また、詳細な引き継ぎ記録により、担当者変更時もスムーズな顧客対応が可能となり、組織からの信頼度が格段に向上します。

さらに重要なのは、自己の営業活動を客観的に振り返ることで、成功パターンと改善点が明確になり、戦略的思考力が継続的に向上する点です。この習慣を身につければ同期との差が歴然と広がり、上司から信頼される営業のプロフェッショナルとして、将来のマネージャー昇進への確実な道筋を築けます。

営業報告書のデメリット

営業報告書には数々の利点がある一方で、運用面でのデメリットも見受けられます。完璧なシステムは存在しないからこそ、これらの課題を正しく理解して賢く活用することが重要です。多くの企業が直面している主な課題を知れば、あなたの営業報告書の活用レベルはさらに向上し、より効果的な解決策を見つけられます。以下では、3つの主要な課題について詳しく解説します。

  • 具体的な営業活動や全体像が見えづらい
  • 過去の情報と紐づかない
  • データ分析ができるほどの情報量ではない

具体的な営業活動や全体像が見えづらい

「順調に進んでいる」と報告されていた重要案件が突然、失注した経験はありませんか?これは営業報告書の最大の課題である「情報の部分性」によるものです。実際の営業活動にはさまざまな側面がありますが、文書として記録できるのはその表層的な部分に過ぎません。

特に、顧客の本音と建前の区別、場の雰囲気や空気感、営業担当者の直感による判断など、重要でありながら文書化が困難な要素が数多く存在します。また、水面下で進行する競合他社との比較検討や、顧客内部の政治的な動き、複数関係者間での微妙なやり取りなどは、簡潔な報告書では捉えきれません。

しかし、この制約を理解した上で営業報告書を活用すれば、依然として価値の高い情報収集ツールとして機能します。報告書だけに依存せず、定期的な対面フォローアップや複数の情報源からの情報収集と組み合わせれば、さらに正確な状況を把握できます。

過去の情報と紐づかない

「あの重要な情報、どこに書いたっけ?」と焦った経験はありませんか? 営業報告書の大きな問題点として、過去の経緯を追跡しづらい点が挙げられます。日次で提出される報告書は単発的な情報として蓄積されるため、顧客別や案件別での情報統合が極めて困難になってしまいます。

具体的には、「3か月前にA社で話した重要情報の場所がわからない」「同じ顧客の過去のクレーム履歴を探すのに1時間もかかる」といった状況が頻繁に発生します。メールやExcelでの管理では検索機能に限界があり、複数ファイルに分散した情報を統合するには手作業に頼らざるを得ません。

この問題は単なる効率性の課題にとどまらず、「顧客から過去の件で質問された際に即答できない」「重複した質問をしてしまう」といった顧客との信頼関係に直結する深刻な影響をもたらします。また、貴重な成功事例や失敗パターンが埋没し、組織としての学習機会を大幅に損失してしまう結果、営業力向上の大きな阻害要因となっています。

このような課題を解決するためには、情報を一元管理し、過去の経緯を容易に追跡できる情報共有ツールの活用が効果的です。

データ分析ができるほどの情報量ではない

データドリブン営業が当たり前となった現在、あなたの営業活動は十分に分析できているでしょうか? 営業報告書の限界の1つが、データ分析に必要な情報量と質の不足です。多くの場合、営業報告書だけでは統計的分析に必要なサンプル数や構造化されたデータが不足しており、有益な情報源であるものの、経営判断に資するような活用にはいたらないのが実状です。

具体的には、「訪問回数と成約率の相関を調べたいがデータが不統一」「商材別営業効率の分析をしたいが分類が曖昧」といった状況が頻発します。結果として、営業報告書の作成とは別に、データ分析用の情報収集を行う二度手間が発生し、同じ情報の重複入力で工数が大幅に増大してしまいます。

この問題は単なる効率性の課題を超え、競合他社がAI分析で営業改善を進める中で、自社だけが感覚頼みの営業を続けるリスクを生み出します。しかし、適切な営業支援システムや構造化されたデータ収集の仕組みを導入することで、この課題は十分に解決可能です。

AI活用による営業報告書の効率化

プロセスやシステムの図を見つめる人物。

営業活動の記録をAIに整理させることで、作成時間を大幅に短縮できます。移動中や商談直後の記憶が新しいうちに、スマートフォンの音声入力で要点を録音。後でテキスト化して報告書に活用する方法も効果的です。

実践例:手順

  1. 商談中のメモを音声入力またはキーワードで記録
  2. ChatGPTのような生成AIに以下のプロンプトで整理依頼

「以下の営業活動メモを、構造化された報告書形式に整理してください:

  • 訪問先・日時・参加者
  • 商談内容の要点
  • 成果と課題
  • 次回アクション(期限付き)

[あなたのメモ内容をここに貼り付け]」

  1. 出力結果を確認・微調整して完成

関連情報

情報共有ツールDocBaseと対話型AIを連携すれば、「先月書いた営業レポートを最新版に更新して」と言うだけで、既存のメモがすぐに最新情報にアップデートされます。

AIに話しかけるだけ!DocBaseとClaude連携で社内情報をラクラク検索・作成・整理する方法

【テンプレート】今すぐ使える営業報告書フォーマット

ここでは営業報告書として活用できるフォーマットやチェックリストを紹介しますので、お役立てください。テンプレートはDocBaseに登録し、チームの標準フォーマットとして簡単に共有・活用できます。

  • 基本テンプレート(コピー&ペースト用)
  • チェックリスト(保存・印刷用)

基本テンプレート(コピー&ペースト用)

【営業活動報告】____年__月__日

■ 訪問先情報

・企業名:

・担当者:(役職)

・日時:

・場所/方法:(対面/Web会議)

■ 商談サマリー(30秒で読める要約)

・成果:

・課題:

・緊急対応事項:

■ 詳細内容

・商談目的:

・先方のニーズ:

・提案内容:

・先方の反応:

・競合状況:

■ 次回アクション

1. 期限:____まで 担当:____ 内容:

2. 期限:____まで 担当:____ 内容:

3. 期限:____まで 担当:____ 内容:

■ 所感・戦略メモ

チェックリスト(保存・印刷用)

□ 5W1Hが明確に記載されている

□ 具体的な数値(金額・日程)が含まれている  

□ 次回アクションに期限が設定されている

□ 第三者が読んでも状況を理解できる

□ 成果だけでなく課題も正直に記載している

□ 顧客の発言を正確に記録している

□ 競合情報や市場動向に言及している

□ 所感に戦略的な視点が含まれている

営業報告書の作成や管理にはDocBaseがおすすめ

ここまで見てきたように営業報告書は、個人の活動記録を超え、組織全体の成果を引き上げる戦略的ツールです。要点を押さえて作成・活用することで、その価値は飛躍的に高まります。しかし、多くの企業では「過去の報告書を探すのに時間がかかる」「情報が分散して管理が煩雑」といった課題を抱えているのも事実です。このような状態では、せっかくの報告書も埋もれたままとなり、組織の資産として活かすことはできません。

この課題を解決する鍵は、情報をスムーズに蓄積・検索・活用できる仕組みを整えることです。例えば、「DocBase」のような情報共有ツールを活用すれば、こうした問題は大きく改善されます。強力な検索機能が「あの情報はどこ?」という非効率な時間をなくし、タグやカテゴリで整理された情報は、必要な時に誰もが即座に引き出せます。

さらに、報告書を起点にコメントで議論を重ねることで、情報は常に更新され、単なる記録が「生きたナレッジ」としてチームに蓄積されていくのです。

ツールはあくまで手段ですが、適切な仕組みを導入することが、営業報告書の価値を最大化し、組織の営業力強化につながります。営業報告の作成・管理に課題を感じているなら、まずはDocBaseの無料トライアルで、その効果を体験してみませんか?以下のリンクから簡単にお試しいただけます。

営業報告書の作成・活用を目的としたDocBaseの活用事例

女性がOKのジェスチャーしている

DocBaseはさまざまな営業関連の文書の作成・活用に利用されています。ここではいくつかの事例を参考にご紹介します。

活用部門・対象者主な活用内容目的・効果事例ページ
株式会社アールキューブ様ウェディングプランナー、営業担当者を含む全社員業務報告書、結婚式の施行報告書(パーティー内容、演出、パートナー評価など)の作成・共有他プランナーの参考、依頼時のイメージ伝達、営業活動結果・関連情報の記録・共有アールキュ ーブ版ウィキペディアをDocBaseで作成 〜検索すればなんでもわかる
株式会社エングラフィア様営業部(開発、Web制作、教育、経営などさまざまな部門も利用)営業部による週報の作成営業活動の進捗・状況共有【事例】本棚から本を探すような感覚で、欲しい情報を探せます
株式会社マンションマーケット様営業メンバー議事録(誰が・何を・いつやったか、失敗・成功事例)の記録同じ失敗の防止、営業の成功体験・開発施策などのナレッジ共有社内インフルエンサーを選定して、他のメンバーの投稿を促しました株式会社マンションマーケット様
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社様新規サービス開発チーム、営業チーム営業チームによる顧客からの依頼内容などのメモ作成開発チームと営業チーム間の情報共有、認識合わせ暗黙知や経験則をドキュメント化する文化が根付き、手戻りや新人教育の時間が激減
シナジーマーケティング株式会社様営業メンバー顧客対応時に製品機能などをDocBaseで参照・確認エンジニアへの確認の手間削減気軽に投稿できるので、思っていることを声に出しやすくなりましたシナジーマーケティング株式会社様
株式会社いい生活様セールスマンを含む全社オンボーディング時の社内システム案内、スケジュールなど「社内の集合知のためのリンク集」として参照営業活動にも関連する情報の参照、オンボーディングの効率化総勢300人のエンジニア、営業、サポートスタッフが一体に。共有した知識で専門外のことも教え合うチームへ | DocBase ナレッジ共有・情報共有ツール

営業報告書の作成・活用に役立つDocBaseの機能や特徴

DocBaseの機能は、営業報告書の作成にかかる時間を短縮し、定型化・標準化を支援するだけでなく、社内での情報共有を促進し、過去の報告書から知見を見つけ出すといった活用面でも有効です。

カテゴリ機能名主な内容・効果
作成・編集の効率化と標準化多様な編集モードマークダウン、リッチテキスト、ハイブリッドの3モードがあり、デジタルスキルに関わらず誰でも使いやすいエディターです。リッチテキストモードはOffice系ソフトに慣れたビジネスパーソンにも直感的で、テーブル編集、画像編集、文字装飾が容易に行えます。営業報告書の表や図の挿入も簡単です。
AI連携機能「先月書いた営業レポートを最新版に更新して」と言うだけで、既存のメモがすぐに最新情報にアップデートされます。AI(例:Claude)と連携し、クラウドAIの能力を活用して情報や知識をアプリ間でやり取りできます。
テンプレート機能営業報告書に必要な項目(例:報告日、活動内容、成果、課題など)をあらかじめ設定し、項目を漏れなく記述できます。 これにより、担当者による記載内容のばらつきを防ぎ、報告書のフォーマットを標準化できます。
差し込みメモ機能関連する議事録や顧客情報などが記載された別のメモを報告書に組み込むことができます。これにより、既存の情報を簡単に再利用でき、作成の手間を削減できます。
複数人による同時編集機能上司やチームメンバーと一緒にリアルタイムで報告書を作成・編集できます。変更履歴も自動保存されるため、バージョン管理も容易です。
ファイル添付機能PDFやWord、PowerPointなどの様々なファイル形式を添付できます。
共有と活用の促進簡単なチーム内共有DocBaseで作成した営業報告書は、DocBaseのチームメンバーと簡単に共有できます。部署やチームごとに共有範囲を設定することも可能です。
外部共有機能DocBaseのアカウントを持っていない社外のパートナーや顧客とも報告書を共有できます。 URLを共有するだけで閲覧が可能になります。
通知機能作成・更新時には、メールやSlack、Teamsなどのチャットツールに通知を送ることができ、報告書の見逃しを防げます。
強力な検索機能過去の営業報告書を素早く探し出せます。メモのタイトル、本文、添付ファイルの中身、タグ、コメントなども検索対象となります。
コメント・リアクション機能◦報告書に対するコメント機能や「いいね!」・絵文字リアクション機能を使って、報告内容に関するフィードバックや承認を円滑に行い、コミュニケーションを活性化できます。

監修

DocBase編集部
DocBase編集部

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