業務日誌の必要性とは?目的や書き方について解説
最終更新日:2025年6月20日
業務日誌は、単なる日々の記録ではなく、仕事の質を高め組織の成長を支える重要なツールです。しかし、実際の現場では「毎日書くのが負担」「情報共有がうまくいかない」「過去の記録を探すのが大変」といった課題を抱えていることも少なくありません。
一方で、デジタル化が進む現代のビジネスシーンでは、業務日誌の役割も大きく変化してきています。単なる記録媒体から、チームの知恵を集める「ナレッジベース」へ。コミュニケーションを活性化させる「対話の場」へ。そして、業務の効率を高める「マネジメントツール」へと、その可能性は広がり続けているのです。
この記事では、業務日誌の目的や書き方のポイント、効果的な運用方法について、実践的な視点から解説します。特に、新入社員の方や在宅勤務が増えた今だからこそ重要となる、情報共有のコツにも触れていきます。また、従来のエクセル形式からの脱却を考える企業のために、新しい選択肢についても紹介していきます。
業務の振り返りと情報共有を効率化し、チーム全体のパフォーマンスを高める業務日誌の活用方法を、一緒に考えていきましょう。日々の記録が組織の財産となり、メンバー一人ひとりの成長につながる。そのような課題を解決し、業務日誌を組織の力に変える新しいアプローチをご紹介します。
【この記事を読んでわかること】
- 業務日誌とは、1日の業務を振り返り、進捗や反省などを記録することで上司や同僚と情報を共有するための記録
- ナレッジ蓄積も業務日誌の目的の1つであること
- 業務日誌の書き方には、項目別と時系列のパターンがあること
- 業務日誌の主な共有方法(紙、メール、ビジネスチャット、グループウェア)とその特徴
目次
業務日誌とは
みなさんは「業務日誌」についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。毎日の仕事の記録として広く活用されている業務日誌ですが、その本質的な役割について理解を深めていきましょう。
業務日誌とは、1日の仕事を振り返って記す大切な記録です。進み具合や気づいた点などを書き留め、上司や仲間と情報をわかちあうための手段として使います。会社によっては「業務日報」や「作業日誌」と呼ぶ場合もあります。
一般的な日記が個人の思いや考えを表現するのに対し、業務日誌は仕事の事実や進み具合を客観的に記す点が特徴です。この記録は、組織やプロジェクトを円滑に進めるために重要な役目を果たします。
近年では、従来の紙での記入からITツールの活用へと広がりを見せています。デジタル化により、業務日誌の保存や共有がより便利になってきました。
上司は部下の提出する業務日誌を通じて仕事の進み具合を把握し、必要に応じて予定の見直しを行います。このように業務日誌は、チーム全体の活動を支える大切な土台となっているのです。
業務日誌の目的

毎日の仕事の記録として用いられる業務日誌。でも、そもそも、なぜ私たちは業務日誌を書く必要があるのでしょうか。実は、業務日誌には大きく分けて3つの重要な目的があります。
- 1日の業務を振り返る
- 業務の進み具合を管理・共有する
- ナレッジを蓄積する
業務日誌の3つの目的について、順を追って見ていきましょう。これらの目的を知ることで、日々の記録がより実りあるものとなるはずです。
1日の業務を振り返る
業務日誌の第1の目的は、1日の仕事を丁寧に振り返ることにあります。この振り返りは、単なる記録以上の価値を持っています。
仕事の質を高めるために広く知られているPDCAサイクル。このサイクルを業務日誌で実践することで、着実な成長につなげられます。具体的には以下の流れで進めます。
1. はじめに目標を立てる(Plan)
2. 実際に仕事を進める(Do)
3. 目標に照らして評価する(Check)
4. 次につながる改善を考える(Action)
文字にして振り返ることで、漠然としていた考えや課題が明らかになります。「今日はここまでできた」「この部分は改善の余地がある」といった気づきが生まれ、それが次の仕事に活用できるのです。
また、日々の振り返りを重ねることで、自分の成長の軌跡も見えてきます。最初は時間がかかっていた仕事が徐々にスムーズになっていく様子や、新しいスキルが身についていく過程を実感できます。
このように、業務日誌を通じた振り返りは、仕事の質を高め、自身の成長を促す大切な機会となります。日々の小さな気づきや改善が、やがて大きな成長へとつながっていくのです。
日々の振り返りをより構造的に行うためには、KPTも有効です。これは『Keep(良かったこと・継続したいこと)』『Problem(問題点・課題)』『Try(次に取り組むこと・改善策)』の3つの観点から業務を整理する手法です。業務日誌にこれらの項目を設けることで、漠然とした反省ではなく、具体的な改善行動へとつながりやすくなります。
業務の進捗状況を管理・共有する
業務日誌の2つ目の目的は、仕事の進み具合を見えるようにし、チームで共有することです。この共有がもたらす効果は、想像以上に大きなものがあります。
仕事の状況を見える化することで、誰がどんな段階まで進めているのか、予定より遅れている部分はないのかが一目でわかります。上司は部下の仕事ぶりを把握しやすくなり、部署全体の予定調整もスムーズに行えます。
また、日々の情報共有は、チームの結びつきも強めます。例えば、誰かが困っているときには、その状況をすぐに理解して手助けできます。問題が起きた時も、その経緯がわかっているため、迅速な対応が可能です。
特に注目したいのは、活発な情報共有がもたらす相乗効果です。メンバー同士の理解が深まり、自然と助け合いの意識も育まれます。「あの人が担当しているなら安心」といった信頼関係も築きやすくなります。
このように、業務日誌を通じた進捗状況の共有は、チーム全体をより良い方向へと導く力を持っています。一人ひとりの「見える化」が、組織全体の力を高める原動力となるのです。
ナレッジを蓄積する
業務日誌の3つ目の目的は、企業の重要な知恵を蓄えることです。日々の記録には、成功体験や改善のヒント、問題解決の方法など、たくさんの価値ある情報が含まれています。
特に注目したいのは、「属人化」を防ぐ効果です。「この仕事は○○さんしかわからない」という状況は、組織にとって大きなリスクとなります。業務日誌があれば、個人の持つ知識やノウハウを組織全体の財産として共有できます。
また、新しく入社した方や異動してきた方にとって、過去の業務日誌は心強い味方となります。先輩たちがどのように仕事を進めてきたのか、どんな工夫をしていたのかを学ぶことができます。
例えば、こんな場面で業務日誌が役立ちます。
- 初めて担当する仕事の進め方を知りたい時
- 過去の対応事例を参考にしたい時
- 先輩の経験から学びたい時
このように、業務日誌を効果的に運用することは、単なる記録作業を超えた多くの価値を組織にもたらします。日々積み重ねられる情報は、組織の成長を支える大切な知恵となっていくのです。
業務日誌を運用するメリット

適切に活用された業務日誌は、組織に様々な良い変化をもたらします。ここでは、実践することで得られる具体的なメリットを見ていきましょう。
- 過去の振り返りが簡単に: 昔の経験や対応を必要な時にすぐ確認できます。例えば、営業担当者なら過去の訪問記録をさっと調べられ、より効果的な提案につなげられます。
- チームの絆を深める:メンバー同士で仕事の内容を共有することで、自然と会話が生まれます。そこから新しいアイデアが生まれたり、お互いの理解が深まったりします。
- 素早い問題解決:困りごとが起きた時も、状況が見える化されているため、すぐに対応できます。上司に相談する際も、経緯が明確なので適切なアドバイスをもらいやすくなります。
- 成長のきっかけに:日々の記録は自分を見つめ直す機会となります。「できたこと」「これからの課題」を整理することで、着実な成長につながります。
- 情報の有効活用:必要な情報がいつでも取り出せる状態になっているため、仕事の無駄が減り、効率が上がります。
このように、業務日誌は単なる記録以上の価値を持ちます。組織の成長と個人の成長、両方を支える大切な土台となるのです。
業務日誌の必要項目と書き方
毎日の仕事を正しく記録することは、業務の効率化や成長につながる大切な習慣です。業務日誌には、以下の2つの重要な項目があり、それぞれの役割に応じた適切な書き方があります。
- 業務日誌の必要項目
- 業務日誌の書き方
これから、業務日誌に必要な項目とその書き方について、具体的に見ていきましょう。正しい項目を押さえることで、より効果的な業務の記録が作れます。
業務日誌の必要項目
業務日誌には、以下の6つの項目を含めることで、より充実した内容となります。
- 1日の目標:その日やるべきことが明確になります。
- 業務日誌に書く『1日の目標』は、SMARTの法則を意識すると、より具体的で達成可能なものになります。SMARTとは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限付き)の頭文字を取ったもので、目標設定の精度を高めます。
- 業務日誌に書く『1日の目標』は、SMARTの法則を意識すると、より具体的で達成可能なものになります。SMARTとは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限付き)の頭文字を取ったもので、目標設定の精度を高めます。
- 実際の業務内容:例えば「午後2時からA社での商品提案」といった具合です。
- 業務内容を報告する際は、5W1H(Who:誰が、When:いつ、Where:どこで、What:何を、Why:なぜ、How:どのように)を意識すると、情報が抜け漏れなく、かつ客観的に伝わります。特に在宅勤務など、対面での補足が難しい環境では、この意識が重要です。
- 業務内容を報告する際は、5W1H(Who:誰が、When:いつ、Where:どこで、What:何を、Why:なぜ、How:どのように)を意識すると、情報が抜け漏れなく、かつ客観的に伝わります。特に在宅勤務など、対面での補足が難しい環境では、この意識が重要です。
- 進捗:「企画書作成80%完了」など、数値を使うとわかりやすくなります。
- 目標への到達度:計画に対する達成状況を示します。
- その日の良かった点や反省点:「提案が好評だった」「準備不足だった」といった振り返りを記します。
- 翌日の計画:次の日からスムーズに動き出せます。
このような項目を整理して記入することで、仕事の見える化が進み、効率アップにつながります。
業務日誌の書き方
業務日誌の記入方法には、大きく分けて項目別と時系列の2つがあります。どちらを選ぶかは、仕事の内容や目的に応じて決めると良いでしょう。
項目別の場合は、必要な要素をもれなく記録できる利点があります。一方、時系列で書くと、仕事にかかった時間が一目でわかり、時間管理の意識も高まります。
記入のコツとして、1日の最後にまとめて書くのではなく、合間の時間を使って少しずつ記録するのがおすすめです。また、「売上20%アップ」など、具体的な数字を使うとわかりやすくなります。
さらに、箇条書きを活用すると要点が整理しやすく、読み手にも伝わりやすい内容となります。このように工夫することで、業務日誌は貴重な情報の宝庫となり、仕事の質の向上につながります。
状況に応じた業務日誌作成のポイント

業務日誌の書き方は、立場や働き方によって異なります。特に、新入社員の場合や在宅勤務の際には、それぞれの状況に応じた工夫が必要です。
例えば、新入社員は慣れない業務に戸惑うことも多いため、基本に忠実な記録が大切です。一方、在宅勤務では上司の目が届きにくいため、より詳しい報告が求められます。
それぞれの場面で効果的な業務日誌を作るためのポイントを、これから詳しく見ていきましょう。適切な方法を知ることで、より役立つ記録を作れます。
新入社員の場合
新入社員が業務日誌を作成する際は、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、テンプレートの活用がおすすめです。決まった形式があれば迷うことなく記入できるだけでなく、必要な情報ももれなく記録できます。
次に、数字を使った具体的な記録を心がけましょう。「資料作成を5件完了」など、はっきりとした成果や目標を示すことで、進み具合がわかりやすくなります。
また、単なる業務内容の羅列だけでなく、「この方法だと効率が良いと思いました」といった自分の意見も書き添えると良いでしょう。
朝一番に、その日のやることを書き出しておくのも効果的です。これにより1日の見通しが立ち、計画的な行動につながります。
在宅勤務の場合
在宅勤務では、上司の目が届きにくいため、業務日誌の役割がより重要になります。
特に意識したいのは、仕事の内容が相手に伝わりやすい書き方です。「午前中にオンライン会議3件実施、資料は15時までに共有フォルダにアップロード完了」など、具体的な行動と成果を示します。
また、業務日誌はコミュニケーションの場としても活用できます。「この部分で悩んでいます」といった相談や、「目標を前倒しで達成しました」などの成果報告も織り交ぜると良いでしょう。
さらに、上司からのフィードバックを得る機会を設ければ、お互いの認識のずれを防ぎ、より良い仕事につながります。このように業務日誌を活用することで、在宅勤務でも円滑な業務進行が可能になります。
業務日誌の共有方法

日々の業務をまとめた業務日誌は、どのように共有すれば良いのでしょうか。現在では、さまざまな共有方法があり、それぞれに特徴があります。
今回は、よく利用される4つの共有方法について、それぞれのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。自社にあった最適な共有方法を選ぶためのヒントとなれば幸いです。
業務日誌の共有方法は、大きく分けて
- 紙での提出
- メールでの送信
- ビジネスチャットの活用
- グループウェアの使用
があります。それぞれの方法には独自の特徴があり、会社の規模や業務の特性に応じて使い分けることが重要です。
では、これから各共有方法の特徴を順番に見ていきましょう。あなたの会社にぴったりな方法が見つかるはずです。
紙で提出する
紙での業務日誌の提出は、もっとも伝統的な方法として知られています。決まったフォーマットに手書きで記入し、ファイリングする方式は、多くの人になじみ深い手法といえます。
丁寧な字で書かれた業務日誌からは、書き手の思いや熱意が伝わってきます。また、パソコンが使えない環境でも記入できる手軽さも、紙ならではの利点です。
しかし、この方法にはいくつかの課題があります。まず、手書きの文字は人によって読みにくいことがあります。また、必要な記録を探すのに時間がかかり、保管場所の確保も必要になってきます。
このような理由から、紙での業務日誌は減少傾向にあります。ただし、デジタル化が難しい現場では、今でも紙の業務日誌が重宝されています。状況に応じて、適切な方法を選ぶことが大切です。
メールで送る
メールでの業務日誌の共有は、多くの会社で採用されている方法です。パソコンやスマートフォンがあれば、いつでもどこでも送れる手軽さが特徴です。
この方法の良い点は、誰もが使い慣れているツールを活用できることです。また、添付ファイルを使えば、写真や表なども一緒に送れます。
ただし、メールでの共有には注意点もあります。たくさんの人と共有する場合、返信や転送が増えて情報が散らばりやすくなります。また、たくさんのメールの中から必要な業務日誌を見つけ出すのは、とても手間がかかります。
過去の記録を参照したいときも、探すのに時間がかかってしまいます。そのため、メールでの共有は少人数のチームや、簡単な内容の共有に向いているといえるでしょう。
ビジネスチャットを活用する
最近メールに取って代わり定着しているのが、ビジネスチャットを使った業務日誌の共有です。手軽なやり取りができ、すぐに反応がもらえる点が魅力です。
ビジネスチャットの特徴は、タスク管理機能を使えることです。この機能を活用すれば、提出し忘れや確認もれを防げます。また、スマートフォンから気軽に確認し、外出先でも業務の進み具合を把握できます。
しかし、ビジネスチャットにも課題はあります。たくさんの会話が行き交う中で、大切な業務日誌が埋もれてしまうことがあります。また、他の話題と混ざってしまい、あとで見返すのが難しくなる場合もあります。
これらの問題を解決するには、業務日誌専用のチャンネルを作るなど、工夫が必要です。使い方次第で、とても便利なツールになります。
グループウェアを使用する
グループウェアを使った業務日誌の共有は、効率的な業務管理を実現します。スケジュール管理やタスク管理など、さまざまな機能が1つにまとまっているのが特徴です。
このツールの良い点は、業務に関する情報をまとめて扱えることです。メンバー間での情報共有もスムーズで、必要な記録をすぐに見つけられます。また、複数のソフトを行き来する手間がなくなり、作業の効率が上がります。
ただし、グループウェアの導入には費用がかかります。会社の規模や予算に応じて、適切なプランを選ぶ必要があります。とはいえ、業務の効率化による成果を考えれば、十分な価値があるツールといえるでしょう。
使いこなすまでに少し時間がかかりますが、慣れてしまえば業務の質を高める強い味方になります。長期的な視点で考えると、投資する価値は十分にあるといえます。
エクセルテンプレートを用いた業務日誌のメリットとデメリット
日々の業務を記録する手段として、多くの企業で活用されているエクセルのテンプレート。シンプルで使いやすい反面、運用面での課題も指摘されています。
さまざまな業務で利用されているエクセルテンプレートですが、業務日誌の作成において、その選択が本当に最適なのでしょうか。ここでは、実際の現場で感じられているメリットとデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
実際の活用場面を想定しながら、エクセルテンプレートの特徴を理解することで、自社に合った業務日誌の形が見えてくるはずです。
エクセルテンプレートのメリット
今や多くの企業で活用されているエクセルテンプレートによる業務日誌。その人気の理由には、いくつかの明確なメリットが隠れています。
まず、最も大きな利点は「費用面」です。エクセルは多くの企業ですでに導入されているため、追加の出費なく業務日誌を始められます。専用のソフトを新たに購入する必要がないため、コスト意識の高い企業にとって魅力的な選択肢となっています。
次に注目したいのは「使いやすさ」です。エクセルは広く普及しているため、多くの人が基本的な操作に慣れています。新しい仕組みの導入に比べて、研修や慣れる期間が少なくて済むのも特徴です。
また「自由度の高さ」もメリットです。業務内容や会社の方針に合わせて、項目を自由に設定できます。書式の変更も簡単にできるため、使いながら少しずつ改善していけるのも魅力です。
最後に「データ分析のしやすさ」が挙げられます。入力された情報は、エクセルの機能を使って簡単に集計や分析ができます。業務の傾向や課題を数値で把握しやすい点も、管理する側にとって大きな利点となっています。
このように、エクセルテンプレートには手軽さと実用性を兼ね備えた特徴があります。特に、これから業務日誌を始めようとする企業や、シンプルな運用を望む現場では、まず検討したい選択肢といえるでしょう。
ただし、これらのメリットを最大限に活かすためには、適切なテンプレートの選択と運用ルールの設定が欠かせません。自社の状況に合わせて、使い方を工夫していくことが大切です。
エクセルテンプレートのデメリット
エクセルテンプレートを使った業務日誌は、手軽に始められる反面、いくつかの重要な課題を抱えています。これから、その主な問題点について見ていきましょう。
普段何気なく使っているエクセルテンプレートですが、実は効率を下げている可能性があります。特に組織が大きくなってくると、その課題が顕著になってきます。
具体的な問題点として、主に3つの課題があります。
- 別ツールとの併用が必須となる
- スマートフォンでの操作のしづらさ
- ファイルの共有や管理の難しさ
これらの課題は、日々の業務に大きな影響を与える可能性があります。特に、テレワークやリモートワークが増えている今の時代では、より深刻な問題となりかねません。
現在、エクセルテンプレートを使っている方は、これらの問題で困っていないかチェックしてみましょう。例えば、ファイルのやり取りに時間がかかっていないか、情報共有がスムーズにできているかなど、具体的に確認することをお勧めします。
もし課題を感じているのであれば、改善策を考える良い機会かもしれません。これからの時代に合った業務日誌の形を検討する価値があるでしょう。
次の項目からは、それぞれの課題について具体的に解説していきます。自社の状況と照らし合わせながら、より良い運用方法を考えるヒントにしていただければと思います。
別ツールとの併用が必要
エクセルを使った業務日誌の運用における大きな課題の1つは、提出や共有のためにメールや共有フォルダなど、別のツールを併用しなければならない点です。この問題が、なぜ業務の効率を下げることになるのか、詳しく見ていきましょう。
エクセルは基本的に単体のファイルとして存在するため、提出や共有の際には必ず別のツールが必要になります。例えば、メールでファイルを送ったり、共有フォルダにアップロードしたりする作業が発生します。
このような追加作業は、一見些細に思えるかもしれません。しかし、毎日の業務として考えると、かなりの時間と手間がかかることがわかります。送信忘れや保存場所の間違いなど、ミスが起きるリスクも増えてしまいます。
また、別ツールを使わざるを得ない状況は、コミュニケーションの質にも影響を与えます。メールやチャットでの最低限のやり取りだけで済ませがちになり、細かな情報共有や意見交換が不足しがちです。
特に上司と部下の間で、きめ細かなフィードバックや気づきの共有が減ってしまう傾向があります。「確認しました」程度の短いやり取りで終わってしまい、本来期待される双方向のコミュニケーションが生まれにくくなります。
このように、複数のITツールを使い分けなければならない状況は、単なる手間の問題だけでなく、職場のコミュニケーションの質にも影響を及ぼします。特に、リモートワークが増えている現在では、より大きな課題となっているかもしれません。
業務日誌の本来の目的である「情報共有」や「コミュニケーションの活性化」を実現するためには、これらの課題を解決できる新しい方法を検討する必要があるかもしれません。
スマートフォンでの操作が難しい
業務のデジタル化が進む中、エクセルで作成する業務日誌には大きな課題があります。それは、スマートフォンでの利用が極めて難しいという点です。この問題がもたらす影響について、詳しく見ていきましょう。
エクセルは本来、パソコンでの利用を前提に作られたソフトです。そのため、スマートフォンでの操作には多くの制限があります。小さな画面での入力作業は手間がかかり、何度もスクロールする必要があるため、ストレスが溜まりやすい環境となっています。
特に外回りの多い営業職や、現場での作業が中心となる職種では、この制限が大きな負担となります。移動中や外出先での入力ができないため、帰社後にまとめて記入することになり、正確な情報の記録が難しくなります。
また、データの確認作業も困難です。画面サイズの制限により、表の全体像が把握しづらく、必要な情報を探すのに時間がかかります。急ぎの確認が必要な場合でも、パソコンの前に戻らなければならないことも。
さらに、スマートフォンならではの便利な機能、例えば音声入力や写真の添付なども、エクセルでは思うように活用できません。これは、現代のビジネスシーンで求められる機動力や即時性に対応できていないことを意味します。
このような状況は、業務の効率化を妨げるだけでなく、記録の質にも影響を与えかねません。特に、場所を問わない働き方が求められる今日では、モバイル対応の重要性は一層高まっています。
業務日誌の運用方法を見直す際は、スマートフォンでの利用のしやすさも重要な検討項目として考える必要があります。より柔軟で効率的な業務記録の実現に向けて、新しい選択肢を探ってみるのも1つの方法かもしれません。
共有しづらい
エクセルで作成した業務日誌の運用で、多くの企業が頭を悩ませているのが情報共有と管理の問題です。一見便利に見えるエクセルですが、実は多くの非効率な作業を生み出しています。
最も大きな課題は、ファイルの検索と共有にかかる手間です。日々作成される業務日誌は、時間とともに蓄積されていきます。しかし、保存するファイル名の付け方にルールがないと、必要な記録を探すのに思わぬ時間がかかってしまいます。
例えば、担当者によってファイル名の付け方が異なると、探したい情報がどのファイルに入っているのかわかりにくくなります。「0401日報」「4月1日業務記録」「20230401」など、ばらばらな名前が付けられていては、一つひとつ開いて中身を確認する必要が出てきます。
また、データの保管方法にも課題があります。長期的な記録の保存には適していないため、古いデータの参照や分析が難しくなります。特に、過去の業務内容を振り返って改善点を見つけたい場合など、貴重な情報が活かしきれない状況に陥りやすいのです。
さらに、複数のメンバーで情報を共有する際も問題が起きやすくなります。誰がいつファイルを更新したのかわかりにくく、最新版の管理も煩雑になりがちです。結果として、古いバージョンを参照してしまうといったミスも発生します。
このような状況は、単なる手間の増加だけでなく、せっかく記録した情報の価値を下げることにもつながります。日々の記録が組織の財産として活用されるためには、効率的な共有と管理の仕組みが欠かせません。
業務日誌は単なる記録ツールではなく、組織の成長を支える重要な基盤です。より効果的な情報活用を目指すなら、これらの課題を解決できる新しい方法を検討する時期に来ているのかもしれません。
課題解決の鍵はDXにあり!情報共有ツールDocBaseが業務日誌を変える

前段でエクセルテンプレートを用いた業務日誌運用の課題について見てきました。「日々の記録は重要だと分かってはいるけれど、運用がうまくいかない…」そう感じている方も多いのではないでしょうか。このような状況を打開し、業務日誌を形骸化させず、真に組織の成長に貢献するツールへと昇華させるためには、より効率的で、情報共有と活用に特化した仕組み、つまり業務日誌運用のDX(デジタルトランスフォーメーション)が必要です。
そこでおすすめするのが、ナレッジ管理ツール『DocBase』です。『「あの人しか知らない」から「みんなが知っている」へ』をコンセプトに開発されたDocBaseは、まさに業務日誌の作成・共有・管理における多くの課題を解決し、チームの生産性を飛躍的に向上させます。具体的にDocBaseが、エクセルでの業務日誌運用をどのように変えるのか、具体的に解説していきます。
【エクセルの課題①:複数ツール併用の手間】→ DocBaseなら「ワンストップ」で業務日誌の作成・共有・管理が完結!
エクセルで業務日誌を作成した場合、そのファイルをメールで送信したり、ビジネスチャットで共有依頼をしたり、ファイルサーバーの特定の場所に保存したりと、結局のところ複数のツールを使い分ける必要がありました。このツールの行き来が、見えない時間的コストとなり、確認漏れや共有ミスを引き起こす原因にもなっていたのではないでしょうか。
DocBaseの解決策
- 業務日誌の全工程をDocBase1つで実現
DocBaseでは、業務日誌の作成から、チーム内への共有、フィードバックのやり取り、そして保管・検索に至るまで、全てのプロセスを1つのプラットフォーム上で完結できます。もう、日誌のために複数のアプリケーションを立ち上げたり、ファイルを探し回ったりする必要はありません。例えば、日誌に現場の写真を添付する際も、DocBase内で矢印やテキストの追加、モザイク処理まで可能です。別途画像編集ソフトを立ち上げる手間なく、視覚的に分かりやすい報告書がスピーディーに完成します。
- コミュニケーションも業務日誌に紐づけて集約
作成された業務日誌に対して、DocBaseのコメント機能を使って直接フィードバックや質問をすることができます。 これにより、業務日誌に関連するやり取りが一箇所に集約され、後から経緯を追いやすくなります。チャットツールで日誌に関する重要な連絡が他のメッセージに埋もれてしまう、といった事態も防げます。
- 通知機能で重要な更新を見逃さない
新しい業務日誌が投稿されたり、自分宛てのコメントがついたりすると、DocBaseからリアルタイムに通知が届きます。 これにより、重要な情報を見逃すことなく、わざわざ各ツールを確認しにいく手間も省けます。
【エクセルの課題②:スマホ操作の困難さ】 → DocBaseなら「モバイルフレンドリー」で場所を選ばず快適操作!
外出先や移動中に業務日誌を確認・編集しようとしても、エクセルでは表示が崩れたり、小さなセルへの入力が困難だったりと、スマートフォンでの利便性は低いままでした。結果として、「会社に戻ってからまとめて書こう」となり、情報の鮮度が落ちたり、記録自体が億劫になったりしていませんでしたか?
DocBaseの解決策
- スマートフォン・タブレットに完全対応
DocBaseはレスポンシブデザインを採用しており、スマートフォンやタブレットでもPCと遜色なく、メモの閲覧、作成、編集が快適に行えます。 専用アプリのインストールも不要で、ブラウザからすぐに利用開始できます。
- 場所を選ばない記録・確認で情報の鮮度を維持
移動中の電車内や、顧客訪問後のカフェ、建設現場からでも、気づいたことや進捗をその場ですぐにDocBaseに記録できます。 これにより、記憶が新しいうちに正確な情報を残せるため、報告の質が向上し、帰社後の「思い出し作業」の負担も大幅に軽減されます。
- 隙間時間を有効活用し、業務効率アップ
ちょっとした空き時間に、チームメンバーの日誌を確認したり、自分の日誌に簡単な追記をしたりと、隙間時間を有効活用して業務を進められます。 これにより、日々の業務報告がスムーズになり、チーム全体の生産性向上にもつながります。
【エクセルの課題③:ファイル共有・管理の煩雑さ】 → DocBaseなら「高度な情報管理・活用」で業務日誌が組織の財産に!
ファイルの命名規則がバラバラで探したいファイルが見つからない、誰が最新版を持っているのか分からない、過去の重要な記録がフォルダの奥深くに埋もれて参照されない…。エクセルでの情報共有・管理では、このような問題が頻発し、せっかく時間をかけて作成した業務日誌も、単なる「提出して終わり」の作業となり、組織のナレッジとして活用されにくいという大きな課題がありました。
DocBaseの解決策
- 柔軟な共有設定と確実な情報伝達で「見られる日誌」に
作成した業務日誌は、DocBaseのグループ機能を使って、部署単位やプロジェクト単位など、適切な範囲に簡単に共有できます。 一つのメモを複数の関連グループに公開することも可能です。さらに、既読メンバーのアイコンが一覧で表示されるため、誰が日誌を読んだかをひと目で把握でき、「伝えたつもり」を防ぎ、確実な情報共有を実現します。
- テンプレート機能で日誌の質を標準化し、作成も効率化
日報や議事録など、繰り返し作成する文書のフォーマットをテンプレートとして登録しておけば、誰でも均一な品質で、かつ効率的に業務日誌を作成できます。 日付やユーザー名といった情報を自動で挿入する変数オプションも豊富に用意されており、入力の手間を削減します。
- 強力な検索機能で過去のナレッジを瞬時に発見
キーワード検索はもちろん、グループ、タグ、さらには業務日誌に添付されたPDFやExcelファイルの中身まで検索対象となります。 「あの時のあの案件の日誌は…」「〇〇に関する過去のトラブル事例は…」といったように、必要な情報を必要な時に瞬時に探し出せるため、過去の経験や知識が埋もれることなく、現在の業務に活かせます。
- 差し込み機能で関連情報を有機的につなぎ、理解を深める
関連する過去の業務日誌やプロジェクト資料、顧客情報などを、現在の業務日誌に簡単に埋め込むことができます(差し込み機能)。 埋め込まれたメモはその場で内容を確認でき、折りたたむことも可能です。これにより、情報が点在せず、一つの業務日誌から関連情報を網羅的に把握できるため、報告の質が向上し、読む側の理解も格段に深まります。
- 確実な履歴管理と安心の復元機能で「もしも」に備える
DocBaseでは、メモの投稿、編集、削除といった操作履歴が自動で詳細に記録されます。 誰がいつどのような変更を行ったかが一目瞭然なので、安心して情報を更新できます。万が一、誤って重要な情報を編集・削除してしまった場合でも、過去のバージョンに簡単にメモを復元できるため、データの損失リスクを大幅に低減できます。
業務日誌(日報)の作成・共有を目的としたDocBaseの活用事例
ここでは実際にDocBaseを利用して、業務日誌(日報)の作成・共有を実践している企業の事例をご紹介します。
- 株式会社サイバード様
- 株式会社エングラフィア様
- 株式会社人機一体様
株式会社サイバード様
エンジニアチームを中心にDocBaseを日報として利用しています。日報のテンプレートを作成して運用しており、特に「困ったこと」の共有が活発です。日報に困りごとが書かれると、他のメンバーが「俺ちょっとだけ知ってるんであとで教えに行きますよ」のようにコメントをつけ、問題解決につながっています。
DocBaseの利用により、普段の業務で困ったことを声にあげたら知っている人がコメントしてくれて問題解決が早くなったと実感されています。また、日報を毎日見るようになったことで、週に1回行っていた仕事の報告ミーティングが不要になったチームもあります。部下が日報でどこにハマっていて何を悩んでいるのか書いてもらうことで、「大丈夫?」と声をかけるきっかけになっているとのことです。
事例を読む 【事例】困っていることを気軽に吐き出せる場所 | DocBase ナレッジ共有・情報共有ツール
株式会社エングラフィア様
全員が日報を書いており、営業チームは週報でDocBaseを活用しています。DocBaseを導入した理由として、他のサービスを使っていた上での不満点(Markdownが書けるか、PlantUMLが使えるか、権限管理、2段階認証、差分表示、外部共有機能など)をDocBaseがほぼ全てクリアしていたこと、特にプログラマーが多い会社としてドキュメントの差分がとれる点が重要だったこと、そして様々なツールを試した中でDocBaseが一番バランスが取れていたことを挙げています。
全員がDocBaseを使うようになったのは初めてであり、情報共有が当たり前の時代になり、社内の情報共有意識が高まっていたタイミングも影響したと感じています。Markdownが分からなくても書ける入力補助機能があり、書くハードルが低いことも利点としています。
事例を読む 【事例】本棚から本を探すような感覚で、欲しい情報を探せます
株式会社人機一体様
開発日誌や社内ドキュメント全般に関して、すべてDocBaseを利用しています。DocBase導入による組織の変化として、会社の立ち上げ当初からDocBaseを使っているため、DocBaseがないと回らない状態である と述べています。Markdown形式であればLaTeXやプレーンテキストにも書き出しやすく、DocBaseのメモはPDFに書き出しても綺麗で印刷物としても十分配布に耐える点を利便性として挙げています。
階層構造になっていないシンプルなダッシュボードやMarkdownでの表作成機能 を好きな機能として挙げています。タグの運用については、メンバーが自由にタグをつけると増えすぎて管理が難しくなるため、会社としてルールを決めて管理するか、メモのタイトル規則と検索機能を活用したいと考えているとのことです。
事例を読む 共有できて、ワープロでもエディターでもない、いいところを狙っているツール株式会社人機一体 金岡克弥様
業務日誌の作成と管理ならDocBaseがおすすめ

業務効率化の第1歩として、業務日誌のデジタル化は避けて通れない課題です。これまでエクセルで管理していた方法から、より効率的な方法への移行を検討されている方も多いのではないでしょうか。
情報共有ツール「DocBase」は、そんな課題を解決する優れたソリューションです。直感的に操作できるシンプルなインターフェースは、社内での円滑な導入を可能にします。また、スマートフォンからのアクセスも快適で、いつでもどこでも必要な情報にアクセスできます。
特筆すべきは、従来の紙やエクセルでの管理と比べて、情報の検索性と共有のしやすさが格段に向上する点です。タグ付けや全文検索機能により、必要な情報をすぐに見つけ出すことができ、チーム全体の生産性向上につながります。
業務日誌の作成から管理、共有まで、一元的に行える DocBase の導入を検討してみませんか?まずは無料トライアルから始めることで、自社に合った活用方法を見つけられます。業務効率化の手始めに、ぜひDocBaseの活用を検討してみてください。