社内ナレッジ蓄積で組織の成長を加速!メリットやツールを含む蓄積方法をご紹介!
現代のビジネスにおいて、組織全体で知識や経験を共有し、活用することが不可欠です。しかし、多くの企業では、貴重なナレッジが個人の頭の中に埋もれてしまい、十分に活用できていないといった課題を抱えています。
そこで今回は、社内ナレッジの蓄積が組織にどのようなメリットをもたらすのか、そして効果的に蓄積するための方法やツールについてご紹介します。社員が持つノウハウや知識が十分生かされていないと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事を読んでわかること】
- ナレッジ蓄積により、業務効率化や業務の属人化防止ができる
- ナレッジ蓄積が失敗するケースは目的の理解不足や方法の周知不足にある
- ナレッジを蓄積できる専用ツールがある
- 専用ツールを使うと、最新情報を共有でき、業務のミスが減るなどのメリットがある
- 誰でもナレッジを投稿・更新できる環境整備が重要
目次
ナレッジ・社内ナレッジとは
ナレッジとは、英単語「knowledge」の和製英語で「知識」を意味します。そこから派生して、社内ナレッジは企業にとって有益な情報や経験・知識を指します。社内ナレッジには大きく2つの種類があり、それぞれの意味は以下のとおりです。
- 言語化や共有されていない個人の中にある「暗黙知」
- 明文化され誰でもアクセスできる「形式知」
社員が業務の中で得た経験やノウハウのような暗黙知を言語化し、誰もが引き出せるよう共有化しておくことが重要です。この暗黙知を形式知へ変えていく作業が、ナレッジの蓄積にあたります。データベース化し、共有・活用することで、業務効率改善やコスト削減につながります。
ナレッジと混同されがちな言葉との違い
ナレッジと似た意味を持つ言葉に「ノウハウ」と「スキル」があります。知識や情報である「ナレッジ」に対して「ノウハウ」と「スキル」の違いを解説しましょう。
ノウハウ
ノウハウとは、試行錯誤や経験を通して培ってきた知識や情報を指します。単なる情報とは異なり、仕事の方法や具体的な手順、コツといった経験に基づく特定の業務における知恵のようなものです。体系化や言語化が難しく、属人化しやすいという側面もあります。
それに対しナレッジは、自社に蓄積された情報や知恵を指します。ノウハウに関する知恵をマニュアルやFAQとして明文化する作業がナレッジ蓄積です。さらに、ナレッジを活用することで、新しいノウハウが生み出されることもあります。
スキル
スキルとは、訓練や経験を通して身につけた技術や能力、技量・技能・技術を指します。個人が時間をかけて習得するものであり、ある程度の努力が必要です。スキルは、磨けば磨くほど、より高度なタスクをこなせるようになります。
一方、ナレッジは体系化された知識や情報です。他者と共有できる一般的な常識だったり、プログラミング言語やマーケティング理論などの知識などを指します。ナレッジを活用して生み出されるのがノウハウで、そのノウハウを生かして体得するのがスキルです。
社内ナレッジを蓄積するメリット・重要性
社内ナレッジを蓄積するメリットや重要性について、以下の7つのポイントを紹介します。
- 業務効率化の実現
- 業務の属人化防止
- 対応やサービスの品質安定・均一化
- 教育コストを削減
- スキルアップ・即戦力化
- 過去の成功・失敗体験を活かせる
- 新しいアイデアの創出
それぞれ詳しく見ていきましょう。
業務効率化の実現
社内ナレッジを蓄積することで、業務を効率的に進められます。具体的な効果としては以下のような例があります。
- 必要な情報を素早く取得できるため時間の節約になる
- 属人化していた暗黙知が形式知に変換され業務の改善点が見つかりやすくなる
- 過去のノウハウやベストプラクティスを参照することで同じようなミスを防げる
また、FAQやマニュアルとして整備すれば、社員が必要な情報に迅速かつ容易にアクセスでき、さらなる業務効率化につながるでしょう。
業務の属人化防止
ベテラン社員の知識や経験に頼っていると、その社員が離職したとき業務にダイレクトに影響します。しかし、その知識をナレッジ化して誰でもアクセスできるようにしておくと、個人の離職による業務停滞を防ぐ効果が期待できます。また、組織全体の安定性も高まるでしょう。
そのための具体例は、以下です。
- マニュアルや研修資料を作成する
- ナレッジ共有コミュニティを構築する
コミュニティは、メンバー間での情報交換や議論を促進し、暗黙知を共有するのに役立ちます。定期的にアイデアを出し合うなど交流の場を設けるとよいでしょう。また新入社員教育においても、ベテラン社員のナレッジを共有することで、戦力になるまでの期間を短縮する効果があります。
対応やサービスの品質安定・均一化
顧客対応やサービス提供において、担当者によって対応の質が異なると、顧客満足度の低下につながります。しかし、社内ナレッジを蓄積することで、標準的な対応方法やサービス内容が明確になるはずです。さらにナレッジを活用すれば、顧客対応やサービスの品質安定・均一化を進めるのに役立ちます。
具体的には、以下のような方法があります。
- 顧客対応マニュアルを作成する
- FAQやナレッジベースを整備する
- 品質管理体制を構築する
蓄積したナレッジを活用すれば、顧客対応やサービスの品質を継続的に改善していくのに有効です。
教育コストを削減
ベテランのナレッジをいつでも検索・引き出しできるようにしておけば、研修や教育の補助的な役割を果たしてくれます。蓄積されたナレッジを研修や教材に活かすことで、教育の効率も良くなるでしょう。また、ナレッジ共有コミュニティを作るのも有効です。社員間での相互学習が促進でき、教育コストの削減に役立つでしょう。
スキルアップ・即戦力化
社内ナレッジを活用すれば、業務に関する疑問や不明点がすぐに解消され、スキルアップや即戦力化までの時間が短縮されます。具体的な取り組みとして、ベテラン社員の持つスキルやノウハウをナレッジ化しておき、社内研修の中で活用するなどです。個々の能力向上はもちろんのこと、組織全体の競争力強化にもつながるでしょう。
過去の成功・失敗体験を活かせる
過去のプロジェクトや業務における成功事例や失敗事例を蓄積しておけば、同じ失敗を繰り返さないような意思決定ができます。また、成功事例を参考に、新しいアイデアを生み出すことも可能です。たとえば、事例集を作成しておけば、成功事例を参考に新しいプロジェクトを生み出すのに役立つでしょう。
新しいアイデアの創出
蓄積されたナレッジは、新たなアイデアを創出するきっかけやヒントになることもあります。発見した知見が、もしかすると過去に諦めた事例を解決する糸口になるケースもあるでしょう。また、ナレッジ同士の思わぬ相互作用なども期待できます。
社内ナレッジを組み合わせることで、新しいアイデアが生まれるかもしれません。イノベーション創出や新規事業開発などにも役立つでしょう。社内ナレッジ共有システムを活用して、社員からアイデアを募集するなどの使い方もできます。
社内ナレッジの蓄積が失敗するケースとその解決策
社内ナレッジの蓄積は、組織の成長に欠かせない取り組みですが、うまくいかないケースも少なくありません。失敗するケースと解決策について以下の事例で解説します。
- ナレッジ蓄積の「目的」を理解していない
- ナレッジ蓄積の「方法」が浸透していない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ナレッジ蓄積の「目的」を理解していない
ナレッジを蓄積していくのは、社員一人ひとりです。全社員が意識してナレッジ蓄積に取り組まなければうまく機能しなくなってしまいます。時間の経過とともに意識が薄れることもあるでしょう。その原因としては、ナレッジ蓄積の目的が明確になっていないことにあります。
解決策としては、ナレッジを蓄積する目的を明確にし、その重要性を定期的に周知していくことです。目的の具体例としては、業務効率化・品質向上・人材育成などがあります。また蓄積されたナレッジを可視化し、成功事例などを共有するなどして、社員への理解やモチベーションを高めていきましょう。
ナレッジ蓄積の「方法」が浸透していない
ナレッジ蓄積のためには、仕組み作りが重要です。投稿方法がわからなければ、ナレッジを蓄積すること自体が浸透しません。
解決策としては、誰でもナレッジを蓄積しやすい使いやすいツールを導入するのをおすすめします。そして、ナレッジを蓄積しやすい仕組みを構築します。初期のころは、全社員が気軽に蓄積できるように、上の役職の人から積極的に共有していきましょう。最初から完璧にやろうとせず、簡単な方法から始めるのがポイントです。全員が参加できるようになってから、徐々に複雑な方法に移行していけばよいのです。
社内ナレッジを蓄積する方法
社内ナレッジを蓄積する方法として以下の5つを解説します。
- 社内wikiの構築
- オンラインストレージに保管
- ナレッジマネジメントツールの活用
- マニュアルの作成
- 社内ナレッジを「共有」するシステムも重要
それぞれ詳しく見ていきましょう。
社内wikiの構築
社内wikiは、社員が自由に知識やノウハウなどを書き込めるツールで、社内版Wikipediaのようなものです。社員がWebブラウザから直接ページに情報を編集・共有できます。誰もが随時投稿できる仕組みで、特定の管理者に依存する必要がありません。また、情報の更新が容易、共同編集が可能な点は、ナレッジ蓄積に便利です。ただ、検索機能が不十分なツールを使用すると、必要な情報にたどり着けないケースもあります。
オンラインストレージに保管
オンラインストレージとは、インターネット上にデータを保管することを指します。クラウドストレージとも呼ばれており、代表的なサービスはGoogleドライブやDropboxです。インターネット環境があれば、場所や端末を問わずにタイムリーに保管・共有できます。ファイルの共有に便利ですが、情報の整理や検索性が低いため、必要な情報を取り出すのに向いていないかもしれません。
ナレッジマネジメントツールの活用
ナレッジマネジメントツールとは、社内ナレッジを蓄積・共有できるツールの総称です。蓄積・共有に特化しているものや社内コミュニケーションに特化しているものなど多数存在しています。誰でも使いやすい操作性と検索性の高さが特徴です。ナレッジを蓄積・共有する習慣作りが必須ですが、機能が充実しているため、情報の構造化が容易な点がメリットです。一方で、導入コストや学習コストが高いといった問題点もあります。
マニュアルの作成
ナレッジを蓄積する目的やメリット、手順などを記したマニュアルの作成は、ナレッジ蓄積に役立ちます。マニュアルを完成させるまでは時間がかかりますが、誰でも簡単にナレッジを投稿できるようになり、ナレッジの蓄積が促進されるはずです。できるだけ図解などを活用し、理解しやすいものにしましょう。
社内ナレッジを「共有」するシステムも重要!
ナレッジを蓄積するだけでは、実際のところ意味がありません。共有され、さらに活用されて初めて意味を成します。共有や活用のためには、専門のツールやシステムの導入がおすすめです。
また、ナレッジを共有する仕組み作りも欠かせません。具体例としては、ナレッジ共有コンテストを開催したり、インセンティブ制度を設定したりなどです。ナレッジ共有をしやすい体制を作り、社員のモチベーションを高めましょう。
社内ナレッジはツールへの蓄積がおすすめ!その理由とは
社内のナレッジは、共有ツールへ蓄積していくことをおすすめします。その理由は以下の5つです。
- 専門的な知識がなくてもナレッジを蓄積できる
- 最新の情報を常に蓄積・共有できる
- ナレッジを見つけやすい
- 業務のミスが少なくなる
- 引き継ぎがスムーズになる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
専門的な知識がなくてもナレッジを蓄積できる
ナレッジ管理ツールは、誰でも簡単に情報を登録・編集できるように設計されています。専門的な知識がなくても、テンプレートを活用する、AIによる支援を受けるなど、サポート的な機能もあるので安心です。中でもベテランでノウハウを持つ年齢が高い社員でも無理なく使用できることが重要です。そのため、使用感を試すための期間を設けるとよいでしょう。
最新の情報を常に蓄積・共有できる
紙や口頭の場合、情報を修正するたびに書き直しやメール連絡などが必要です。一方、ツールを利用すれば、リアルタイムで情報を更新できるため、全社員が常に最新の情報を共有できます。ファイルサーバー内の古い情報を参照してしまうといったミスも防げるでしょう。
ナレッジを見つけやすい
紙でナレッジを管理すると、書類が入り乱れるうえ、探すのに時間かかります。WordやExcelの場合、ファイルを開かなければ内容を確かめられません。その点、ツールは検索性が高く、必要な情報を必要なときに見つけられるのが強みです。必要な情報に素早くアクセスできるため、業務効率が大幅に向上します。搭載されている検索機能がキーワード検索やタグやカテゴリによる絞り込みができるものだと、さらにナレッジを見つけやすいでしょう。
業務のミスが少なくなる
ツールにナレッジを蓄積すれば、情報の一元管理が可能です。社員全員が、過去の事例や成功事例、注意ポイントを理解したうえで業務に当たれるので、不要なミスを減らすのに役立ちます。また、標準的な業務手順やノウハウがツールに集約されることで、新人社員でもスムーズに業務を遂行できるようになるでしょう。
引き継ぎがスムーズになる
口頭で引き継ぎすると、抜け漏れが発生し、かえって余計な手間がかかります。社員の異動や退職が発生した場合でも、ツールに蓄積されたナレッジがあればスムーズな業務引き継ぎが可能です。一元管理されたナレッジへアクセスすれば済むため、属人化を防ぎ、知識継承にも貢献できるでしょう。
社内ナレッジを蓄積する際のポイント
ナレッジの蓄積は、単に情報を集めるだけではありません。社内ナレッジを蓄積する際のポイントを以下の4つにまとめました。
- ナレッジを蓄積する目的を周知する
- ナレッジの「蓄積」と「共有」はセットで
- 社内ナレッジを蓄積する場所を明確に
- 誰でも更新できる環境を整備する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ナレッジを蓄積する目的を周知する
最初に「なぜナレッジを蓄積するのか」といった目的を明確にしましょう。何を蓄積すべきか、またそれをどう活用すべきかを明らかにします。そのうえで、全社員に周知します。周知する対象が全社員である理由は、ナレッジを蓄積する主体者が全社員だからです。社員全員が意識していなければ、ナレッジ蓄積はうまくいきません。
周知の際は、ナレッジを蓄積する目的と蓄積するメリットをわかりやすく繰り返し説明しましょう。社員一人ひとりが、目的と重要性を認識することで、積極的に情報を共有しようという意識が高まります。
ナレッジの「蓄積」と「共有」はセットで
ナレッジは蓄積するだけでなく、共有されて初めて意味を成します。蓄積したナレッジが活用されなければ、その価値は半減するといってもよいでしょう。そこで「蓄積」と「共有」をセットに考え、その作業を業務の中に組み込んでおきます。
具体的には、 社内ポータルサイトなど社員が簡単にアクセスできる場所に専用のナレッジ共有ツールを導入します。さらに、定期的に共有するタイミングを決めておき、それを習慣化しましょう。書いてもらう時間を業務内に確保し、皆に取り組んでもらうなどの工夫が必要です。
社内ナレッジを蓄積する場所を明確に
ナレッジ蓄積されても、活用したいと思ったときに検索しづらければ、効果は期待できません。必要なときに求めている情報を見つけられるよう、検索しやすいツールの導入がおすすめです。ナレッジを蓄積する場所を一つに定めることで、情報が散逸するのを防ぐ効果もあります。ツールを選ぶ際には、社員が使いやすいインターフェースのものにしましょう。
誰でも更新できる環境を整備する
ナレッジの蓄積や共有方法が難しいと、継続して取り組めなくなってしまいます。簡単に操作できるツールを選び、情報更新しやすい環境を整えておくことが重要です。具体的には、以下のような方法があります。
- ツールの利用促進のために説明会を開催する
- ナレッジ共有や活用を促進するリーダーを決める
- ナレッジを共有した社員を評価する
ナレッジを積極的に共有した社員を評価すると、社員の投稿モチベーションも上がります。社員に快くナレッジを共有してもらえるよう、雰囲気作りも重要です。また、テンプレートを用意することで、誰でも気軽に情報を追加・編集できるようにしておきましょう。
社内ナレッジの蓄積はツールを有効活用!大事な資産の蓄積・共有はDocBaseへお任せ
社内ナレッジの蓄積は企業の成長に欠かせません。ただナレッジを蓄積するだけではなく、共有してこそ意味があります。ナレッジ蓄積や共有できる専用ツールの導入を検討しているのであれば、DocBaseがおすすめです。
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