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社内ポータルサイトを導入するメリットとは?導入成功のための活用ポイントもご紹介

社内ポータルサイトは、企業内部の情報を一元管理・共有したり、コミュニケーションを円滑にしたりするために重要なツールです。業務効率化や生産性向上に効果を発揮することから、社内ポータルサイトを導入する企業は少なくありません。

本記事では、社内ポータルサイトの概要・必要性や具体的なメリット、導入成功のために必要なポイントなどについて詳しく解説します。

社内ポータルサイトの導入を検討している企業や既存のツールの改善を考えている企業は、社内ポータルサイトが自社に適したツールなのかを判断するために、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること】

  • 社内ポータルサイトは情報共有・多様な働き方への対応・情報一元管理のために重要である
  • 情報を一元管理したり、容易に共有できる環境に整えられるため、業務効率化や生産性向上といったメリットが得られる
  • ただ導入するだけでは運用に失敗する恐れがあるため、社内ポータルサイトの目的や運用責任者、要件定義などを明確にすることが大切になる
  • とくに、社員が多い、テレワークを導入している、ナレッジやスキルが属人化しているといった特徴に当てはまる企業は、社内ポータルサイトを導入することがおすすめである

目次

社内ポータルサイトとは

社内ポータルサイトは、企業内のさまざまな情報を一元化し、社員が容易にアクセスできるWebサイトです。企業が保有する情報にアクセスするための入口となることから、「ポータル」という言葉が用いられています。

社内ポータルサイトはその企業の社員のみが閲覧・編集できるサイトであり、社外の人がアクセスできない作りになっていることが一般的です。

社内ポータルサイトを通じて、社員は必要な情報を簡単に探し出せます。社員間の情報連携や共有を円滑にする役割を担っている社内ポータルサイトは、業務効率化を図る上で重要なツールのひとつです。

たとえば、最新の会社のお知らせや業務手順書、社内の連絡先情報などを一括で管理・検索できます。社内ポータルサイトの導入により、情報の見える化を実現したり、迅速な意思決定に繋げられたりします。

社内ポータルサイトの必要性やその背景

社内ポータルサイトは、次のような背景から必要性が高まっています。

  • 組織間の情報共有
  • テレワークなど働き方の多様化に対応
  • 情報量の増加・情報の一元管理

それぞれの詳細について、詳しく見てみましょう。

組織間の情報共有

企業規模が大きくなり、部署が増えるほど社内の情報管理は複雑化します。社員間の情報共有を円滑に行うために、社内ポータルサイトは欠かせません。

社内ポータルは、あらゆるシステムやツール、情報を統合できます。社内ポータルサイトに情報を集約しておけば、情報伝達の経路が整理され、各部署間の連携が取りやすくなります。

たとえば、マーケティング部門と営業部門がそれぞれのデータや報告書を共有する際に、社内ポータルサイトがあれば、必要な情報を迅速かつ正確に取得することが可能です。無駄なやり取りを減らすことにも繋がり、業務効率の改善も期待できます。

また、情報の一元化により、最新の情報を把握しやすくなるため、意思決定のスピードも向上します。社内ポータルサイトは、組織全体の情報の流れをスムーズにし、企業全体の生産性を高めるツールとして欠かせません。

テレワークなど働き方の多様化に対応

近年、テレワークの普及やフレックス制の導入、サテライトオフィスの設置など、働き方や場所が多様化しています。社外から社内の情報にアクセスする機会が増えているため、情報を集約して必要なときにアクセスできる社内ポータルサイトの必要性が高まっている状況です。

社内ポータルサイトは、仮想的なオフィス空間としての役割を果たし、働く場所や時間に左右されずに情報共有や情報発信ができます。出社している社員とリモートで働いている社員に関係なく、全体的な意思や認識の統一を図れます。

情報量の増加・情報の一元管理

企業で扱う情報は、顧客情報や人事情報、財務情報から契約書、各種資料など多岐にわたります。各部署が情報を独自に保管する場合、社内で情報共有することが難しくなるでしょう。

情報を共有する際に時間がかかれば、貴重なビジネスチャンスを逃してしまうリスクが高まります。社内ポータルサイトを活用することで、必要な情報を迅速かつ正確に取得できる環境を整えることが可能です。

ほかにも、情報を一元管理することで、機密情報が漏洩するリスクを軽減できます。情報量が多い企業や部署ごとに情報を管理する方法が異なる企業は、社内ポータルサイトを使って、情報を一元管理することがおすすめです。

社内ポータルサイトと類似サービス・情報共有ツールとの違い

社内ポータルサイトと類似するサービスとして、次のものが挙げられます。

  • 社内SNS
  • グループウェア
  • 社内掲示板
  • ポータルサイト
  • 社内イントラネット

各サービスの特徴と、情報共有ツールの違いを解説します。

社内SNS

社内SNSは、社内の円滑なコミュニケーションを図るためのサービスです。自社内でのみ利用するX(旧Twitter)やLINEのようなイメージで、コミュニケーションを手軽に取れるという特徴があります。

しかし、社内SNSのメイン機能はチャットであるため、過去の情報が流れやすいという欠点があります。サービスによっては、過去の情報を遡りにくく、重要な情報を発信する際には注意が必要です。

一方で社内ポータルサイトを使えば、情報が一元管理され、社内の情報を容易に蓄積できます。必要な情報へいつでも簡単にアクセスできるため、業務効率が下がることを防げるでしょう。

社内ポータルサイトと社内SNSを比較すると、社内ポータルサイトのほうが長期的な情報管理に優れています。

グループウェア

グループウェアは、業務の効率化を目的としたツールです。主に、社内でのスケジュールやタスクの共有、メール機能や勤怠管理などの社内業務に必要な機能が備わっています。コミュニケーションよりも業務効率を高めることを重視している企業に好まれる傾向です。

社内ポータルサイトの場合、グループウェアの機能を含みつつ、より広範な情報やサービスへのアクセスできます。業務効率化においてはグループウェアのほうが優れているかもしれませんが、情報管理に関しては社内ポータルサイトのほうに軍配が上がります。

社内ポータルサイトは、総合的な情報管理と業務効率化のどちらも実現したい企業におすすめです。

社内掲示板

社内掲示板は、名前の通り社員専用のインターネット掲示板です。主に社員に連絡事項を伝える目的で使用され、コメントを通じて情報交換や意見交換ができます。比較的シンプルな機能で、情報共有とコミュニケーションを図る部分に特化していることが特徴です。

情報管理や業務効率に関する機能性が乏しいことから、社内掲示板を活用する企業は少なくなっています。

社内ポータルサイトであれば、社内掲示板の要素を持ちつつ、情報管理や業務効率化を進めることが可能です。機能性を重視するのであれば、社内掲示板よりも活用方法が多岐にわたる社内ポータルサイトを選ぶほうが適しています。

ポータルサイト

ポータルサイトは、インターネット上で情報やサービスへアクセスする入口となるWebサイトです。代表的なポータルサイトには、GoogleやYahoo!があります。

これらのポータルサイトは誰でもアクセスできるのに対し、社内ポータルサイトは社員のみが利用することを想定して作られています。そのため、社内ポータルサイトは、業務に必要な情報やデータにアクセスすることに特化した設計となっている場合がほとんどです。

外部の利用者向けにサービスを提供する場合はポータルサイト、社員の業務効率化や利便性を高める目的なら社内ポータルサイトと使い分けることが重要です。

社内イントラネット

社内イントラネットは、企業や組織内で構築される私設のネットワークインフラです。企業内のみといったように、限られた範囲で利用できるネットワーク環境であり、情報共有やコミュニケーションを取るための基盤となります。また、業務に必要な情報を安全に共有する際にも役立ちます。

社内ポータルサイトは、社内イントラネット上で運用されるひとつのサービスといったイメージです。社内イントラネットが全体のネットワーク基盤を提供し、社内ポータルサイトで具体的な情報共有や業務効率化を実現します。

社内ポータルサイトの主な機能と活用シーン

下記は、社内ポータルサイトの主な機能です。

  • ワークフロー機能
  • 業務マニュアルの管理
  • 検索機能
  • 他社サービスとの連携機能
  • コミュニケーションツール機能
  • レポート機能
  • 勤怠・スケジュール管理
  • ストレージ機能
  • 社内wiki、社内FAQ
  • 掲示板

それぞれの機能の詳細を見ていきましょう。

ワークフロー機能

ワークフロー機能は、社内ポータルサイト上でさまざまな手続きができる機能です。たとえば、社内の稟議、休暇や出張の申請、交通費や経費の精算などが挙げられます。

社内ポータルサイト上でこれらの手続きを完結できるため、情報の回覧・承認・決裁を効率化できます。オフィスのペーパーレス化にも大いに貢献するでしょう。また、リモートワーク中にも申請可能で、各種申請のためにわざわざ出勤する必要もありません。

ワークフロー機能は、業務プロセスの効率化と柔軟な働き方を支援するための重要な役割を果たします。

業務マニュアルの管理

業務マニュアルの管理機能は、社内ポータルサイトの重要な機能のひとつです。マニュアルを管理し、社内に共有することが容易になります。

多くのポータルサイトには、ドキュメント管理機能が備わっており、改版履歴の管理やバックアップもできます。社員はいつでも最新のマニュアルに触れられるため、たとえば、中途社員が入社したとしても業務フローでつまずくことは少なくなるでしょう。

業務マニュアルの管理機能は、情報の一元化と業務効率化を実現する鍵となります。

検索機能

社内ポータルには、高性能な検索機能が搭載されています。検索機能を活用すれば、過去に蓄積した情報を簡単に見つけ出せ、データや書類を探す時間を大幅に短縮できます。

情報やデータを取得する際に同僚や先輩、他部署の社員を巻き込まずに済むため、社内全体の業務効率が下がることも防げるでしょう。

検索機能は業務のスピードを改善する、かつ必要な情報へ的確にアクセスする上で欠かせない機能です。

他社サービスとの連携機能

社内ポータルサイトには、他社サービスとの連携機能もあります。他社サービスの情報も社内ポータルサイト内に蓄積でき、たとえば、社内SNSとして用いられるSlackやチャットワークと連携することが可能です。

社内ポータルサイトと他社サービスを連携すれば、重要な情報を見逃さずに共有できます。社内ポータルサイトのみを使うときよりも情報を一元管理しやすく、さらなる業務効率化が期待できます。

他社サービスとの連携機能は、社内ポータルサイトの利便性を高める重要な機能のひとつです。

コミュニケーションツール機能

社内ポータルサイトには、SNSやチャットなどのコミュニケーションツール機能も含まれています。情報を気軽かつリアルタイムに共有できるコミュニケーションツール機能は、社内のコミュニケーションを活発にできます。

部署を超えた情報交換や意見交換を手軽にし、社内の連帯感を強めることが可能です。メールよりも簡単にやり取りできるため、迅速な意思決定を支え、業務効率化を促進する役割を果たします。

コミュニケーションツール機能は、情報の共有とコミュニケーションの質を高めることで、組織全体のパフォーマンス向上に寄与します。

レポート機能

レポート機能は、社内ポータルサイトに蓄積されたデータをもとにグラフや表を作成できる機能です。主に、日報や報告書、各種書類を作成する際に活用できます。ほかにも、施策の立案や企業戦略の検討など、幅広いシーンで役立ちます。

データの可視化を通じて意思決定をサポートするレポート機能は、業務効率化と作成資料の精度向上に役立つ、社内ポータルサイトならではの機能です。

勤怠・スケジュール管理

社内ポータルサイトでは、勤怠・スケジュールの管理もできます。勤怠・スケジュール機能により、社員の行動や会議室などの施設の利用状況を管理できます。

オンラインで出退勤の状況を登録でき、残業や有給休暇の申請も社内ポータルサイト上で済ませることが可能です。

記録が自動的に集計されるため、人事・総務部の業務負担を軽減できます。勤怠・スケジュール機能は従業員数が多く、各種管理が難しい企業にとって欠かせない機能のひとつです。

ストレージ機能

社内ポータルサイトには、ストレージ機能が搭載されています。ストレージ機能は、顧客情報や営業資料、マニュアルなどのさまざまなデータを保管するための機能です。

社内で共有すべき情報を一元管理できるほか、共同編集が可能となります。また、カテゴリー分けやラベル付けも行え、情報管理を容易にできます。ストレージ機能は、情報の管理・編集する利便性を高めるために欠かせない機能です。

社内wiki、社内FAQ

社内wikiは、ウィキペディアの社内版で、情報やナレッジを蓄積・共有するための機能です。社員が共同で編集し、最新の情報を常に更新できます。

社内FAQはよくある質問の社内版で、質問と回答内容を1か所に集約できる機能です。よくある質問とその回答をまとめておけば、質問者と回答者のどちらの手間も省けます。

社内wikiと社内FAQは、社員間の情報共有を促進し、業務の効率化を図るための重要な機能です。これらの機能を活用することで、社内の知識基盤を強化できます。

掲示板

掲示板は、社内で利用できるインターネット上の情報共有機能です。業務連絡はもちろん、社内行事のお知らせや社内規定の変更などを社員に周知する際に利用できます。掲示板を活用することで、社員間のディスカッションも可能です。

情報を一元的に管理し、迅速かつ効率的に共有できます。掲示板は、全社員への共有事項を一度にアナウンスできる、コミュニケーションコストを削減する機能として役立ちます。社内全体の情報伝達をスムーズにすることが可能です。

社内ポータルサイトを導入するメリット

社内ポータルサイトを導入するメリットは、次の7つです。

  • 社内の情報を一元管理できる
  • 生産性の向上、業務の効率化が図れる
  • 情報の共有がスムーズかつ簡単にできる
  • ペーパーレス化でコスト削減ができる
  • 社内のコミュニケーションの活性化・モチベーションアップ
  • 他部署との情報共有も容易になる
  • テレワークも推進できる

どのようなメリットなのかを詳しく解説します。

社内の情報を一元管理できる

社内ポータルサイトを導入する一番のメリットは、社内情報を一元管理できる点です。部署ごとに管理していた情報をひとつの場所に集約することで、情報共有が容易になります。

必要な情報にスムーズにアクセスできるため、データを探し出す時間や社員同士のやり取りにかかる時間を大幅に減らせます。

集約できる情報は多岐にわたり、たとえば、プロジェクトの進行状況や業務マニュアル、社員の連絡先などを一元管理することが可能です。社内ポータルサイトで業務や社員の情報を管理することで、業務効率化が進みます。

また、社員同士のコミュニケーションを円滑にするほか、意思決定が迅速になることも期待できます。社内の透明性も向上することもメリットのひとつです。

社内ポータルサイトを導入すれば、情報管理の効率化と業務プロセスの最適化を促し、企業全体の生産性向上に繋がります。

生産性の向上・業務の効率化が図れる

社内ポータルサイトを導入することで、生産性向上や業務効率化を図れます。情報共有が簡単になるため、不要な会議やメールの送受信をしなくて済みます。ほかにも、複数部署をまたぐプロジェクトも進めることも可能です。

情報が届かないことによる待ち時間が減るため、業務がスムーズに進むだけでなく、プロジェクトの遅延が減ることにもつながるでしょう。

また、「あの資料が見つからない」「どの部署が知っているだろう…」といった問題も、社内ポータルサイトを活用すれば社員1人ひとりが自己解決できます。時間も工数も削減できる点は、社内ポータルサイトを取り入れる大きなメリットです。

全社員が必要な情報に迅速にアクセスできるため、業務全体の効率が向上し、企業全体のパフォーマンスが高まります。

情報の共有がスムーズかつ簡単にできる

社内ポータルサイトを導入することで、部署内はもちろん、部署をまたいだ情報共有のスピードが格段に向上します。全社員に周知したい情報は、掲示板機能を活用することで迅速に伝達できます。情報を確認した際に何かしらのアクションをとるように促しておけば、情報の伝え損ねを防ぐことも可能です。

会議や稟議で決まった情報をリアルタイムに発信できることから、業務効率が向上する効果も期待できます。縦割りの組織でよくある情報伝達が遅れやすい問題も、社内ポータルサイトを活用すれば解決できます。

社内ポータルサイトは、情報の発信から管理、運用までを行うときに大きく役立つツールです。

ペーパーレス化でコスト削減ができる

社内ポータルサイトを導入することで、オフィスのペーパーレス化が進み、コスト削減に繋げられます。紙媒体で保管していた資料やマニュアルを社内ポータルサイトに保存することで、会議や業務で書類をその都度印刷しなくて済みます。

また、紙媒体で行っていた各種申請や稟議書の作成も、社内ポータルサイト上で可能となり、手続きが遅くなることもありません。

ペーパーレス化は業務効率を高めるだけでなく、持続可能な社会の実現に寄与します。ほかにも、紙の保管スペースが不要となることから、オフィスのスペースを有効活用しやすくなる点も魅力です。

社内ポータルサイトの導入は、環境的にもコスト的にも大きなメリットをもたらします。

社内のコミュニケーションの活性化・モチベーションアップ

社内のコミュニケーションが活性化し、社員のモチベーションが向上することは、社内ポータルサイトを導入するメリットのひとつです。コミュニケーションツール機能を活用することで、社員同士が気軽に意見交換したりコミュニケーションをとったりする環境が整います。社員同士の繋がりが強まり、一体感が生まれるきっかけ作りとなるでしょう。

また、作業を効率的に進められる環境になるため、必要な情報が見つからないことによる不安やストレスを減らせます。ストレスがかかりにくい環境を整えられれば、仕事へ取り組みやすくなるため、社員のモチベーションアップを図れるかもしれません。

社内ポータルサイトは、情報共有の効率化とともに、社員のコミュニケーションを促進し、組織全体の士気を高める重要なツールです。

他部署との情報共有も容易になる

社内ポータルサイトを導入することで、他部署との情報共有が容易になります。集約された情報に全社員がアクセスできるため、部署間で不要なやり取りをする機会を減らすことが可能です。

たとえば、マーケティング部門が算出したデータを営業部署がリアルタイムで把握することで、顧客用の資料を迅速に作れるようになります。

情報共有が容易になることによって得られるメリットは、業務効率化が進むだけではありません。新たなアイデアやビジネスが生まれることも期待できます。社員が他部署の情報に触れることでインスピレーションを受け、新たな発想が出てくる可能性があります。

また、社員が他部署の情報へ容易にアクセスできるようになれば、新たなアイデアやビジネスが生まれるきっかけになるかもしれません。

とくに、部署同士が閉鎖的な企業の場合、社内ポータルサイトを導入することで社員と情報のどちらの風通しもよくなるでしょう。

テレワークも推進できる

社内ポータルサイトを導入すれば、テレワークを推進しやすくなります。テレワークを実施できない企業のなかには、アナログ方式で情報を管理していることが原因で全社員出勤する必要がある企業も少なくありません。

社内ポータルサイトは仮想オフィスのような役割を担い、どこにいても業務に必要な情報にアクセスできる環境を提供できます。また、社員同士でやりとりするコミュニケーションツールとしての役割も果たします。社員は出社する・しないに関係なく、一定のパフォーマンスを発揮することが可能です。

社内ポータルサイトを導入して多様な働き方を実現できる体制になれば、社員のワークライフバランスが向上します。中途採用に力を入れている企業であれば、テレワークができる環境にすることで応募者数が増える可能性もゼロではありません。

社内ポータルサイトを導入してテレワークを推進すると、社員の満足度が高まるほか、新たな人材を獲得するきっかけになります。

社内ポータルサイト導入に失敗する理由

社内ポータルサイトを導入して失敗する理由として次の内容が挙げられます。

  • 必要な情報を見つけにくい
  • 使い方が難しい・操作方法がわかりにくい
  • 社内で定着していない・習慣化されていない
  • テンプレートがない
  • 何を投稿すればよいのかわからない
  • 情報が古くて最新ではない

なぜこのような理由で失敗するのかを解説します。

必要な情報を見つけにくい

社内ポータルサイト導入に失敗する理由のひとつは、必要な情報を見つけにくいことです。欲しい情報を欲しいときに見つけられなければ、社内ポータルサイトの利用価値は大幅に低下します。情報を探す手間が増えるため、業務効率が下がる一方です。

社員は情報を簡単に見つけられなければ、社内ポータルサイトを使っても問題を解決できないというイメージを持ち、利用しなくなるでしょう。社内ポータルサイトを作るのであれば構築して満足するのではなく、利便性を高めることが不可欠です。

使い方が難しい・操作方法がわかりにくい

使い方が難しい・操作方法がわかりにくいことも、社内ポータルサイトの導入に失敗する理由として挙げられます。たとえば、機能が多すぎたり、画面がわかりにくかったりすると、操作マニュアルを見なければ使い方がわからないという状況になります。

操作方法が難しければ日常業務で使用するハードルが高まり、社内ポータルサイトへアクセスする社員が少なくなるでしょう。そのため、社内ポータルサイトは直感的で使いやすい設計にすることが重要です。少し触れるだけで操作できる社内ポータルサイトであれば、業務効率化に大きく役立ちます。

社内で定着していない・習慣化されていない

情報をアナログで管理している企業は、社内で定着しないことが原因で社内ポータルサイトの導入に失敗する恐れがあります。慣れない方法で情報を管理・運用することは、誰もがためらいます。

たとえば、事前に周知することなく社内ポータルサイトを導入すると、社員が会社の動きについていけず、利用頻度が減少するでしょう。

導入する際は社内ポータルサイトの運用目的を必ず周知し、社員が積極的に活用できるように準備を進めることが欠かせません。必要に応じて、社内ポータルサイトを活用する教育やセミナーを開催するとよいでしょう。

テンプレートがない

テンプレートがない場合も、社内ポータルサイトを導入して失敗しやすい傾向にあります。いくら情報を共有する環境を整えたとしても、どのように発信すべきかテンプレートがなければ社員は戸惑います。

投稿内容をテンプレート化しておけば、情報を共有する際の心理的ハードルが下がり、社内ポータルサイトを有効活用する社員が増えやすくなるでしょう。また、投稿内容の統一感を保つことにも繋がります。

社内ポータルサイトを導入する際は、構築とあわせてテンプレートを作成することが大切です。

何を投稿すればよいのかわからない

社内ポータルサイトを導入しても、何を投稿すればよいのかわからなければ、運用に失敗する可能性が高くなります。情報共有とひと口にいっても、ジャンルが広すぎるため、社員は何から投稿すべきか迷ってしまいます。

投稿頻度が低ければ情報が更新されず、社内ポータルサイトを使う意味を見出せなくなってしまうかもしれません。投稿する内容を明確にするためには、前述したようにテンプレートを用意することが大切です。

具体的な投稿例やガイドラインを示すことで、社員は安心して情報を共有できるようになります。

情報が古くて最新ではない

社内ポータルサイトを導入したとしても、情報が更新されない環境では運用に失敗します。情報が古い状態のままでは、社内ポータルサイトを閲覧しても疑問を解消できず、利用する価値が下がります。

情報の鮮度を保つためには、定期的な更新を促すプロセスを確立することが不可欠です。たとえば、業務のひとつとして社内ポータルサイトの情報を見直すプロセスを確立しておけば、何か月も情報が更新されていないといった問題を解消できるでしょう。

社内ポータルサイトの導入成功までの流れと活用するための8つのポイント

社内ポータルサイト導入し、うまく機能させるためには次のポイントを押さえることが重要です。

  • 目的・課題を明確にする
  • 運用責任者を決める
  • 要件定義をまとめて導入方法を選ぶ
  • 社内ポータルサイトはひとつにまとめる
  • 使いやすい、わかりやすいデザインにする
  • 活用の目的や運用方法を社内に周知する
  • 情報を守るためのセキュリティ対策を万全にする
  • 情報を定期的に更新し、最新に保つ

8つのポイントの詳細を見てみましょう。

目的・課題を明確にする

社内ポータルサイトを導入する際は、はじめに目的と課題を明確にすることが重要です。導入する目的が明確になれば、社員の混乱を防ぎ、社内ポータルサイトを効率的に運用できます。

ほかにも、社内ポータルサイト導入後の効果測定がしやすくなることも挙げられます。社内ポータルサイトは、業務上の課題を解決するツールです。そのため、導入してからなんらかの効果を得られなければ意味がありません。

社内ポータルサイトを導入してからは、目的・課題に沿って効果を検証し、必要に応じて改善しながら運営することが大切です。

運用責任者を決める

社内ポータルサイトを効果的に運用するためには、運用責任者を決めることが大切です。

運用責任者は、社内ポータルサイトの使い方を社員に周知し、浸透するように働きかけます。また、使い方や改善案を受け付ける窓口として機能することも重要です。

運用をスムーズに進める役割を担う運用責任者を決めることで、社内ポータルサイトを使う文化が浸透しやすくなります。運用責任者は複数の部署から召集し、部署横断的な運用チームにすることで、連携しやすくなります。

要件定義をまとめて導入方法を選ぶ

社内ポータルサイトの導入を成功させるためには、抱えている課題をもとに、どのような機能が必要なのか要件定義をまとめる必要があります。要件定義をせずに構築すると、業務改善に繋がらない社内ポータルサイトを構築する原因となります。

具体的には、はじめに業務上の課題を洗い出すことが重要です。挙がった課題を解決するために、社内ポータルサイトに何が必要なのかを整理し、要件定義をまとめます。要件定義をもとに、社内ポータルサイトを構築する最適な方法を選択することが成功の鍵です。

社内ポータルサイトはひとつにまとめる

社内ポータルサイトを導入する場合、ひとつにまとめることが重要です。社内ポータルサイトを使う1番のメリットは、情報を一元管理できることです。

複数の社内ポータルサイトを運用すると、社内ポータルサイトが持つメリットを損なう原因となります。また、管理面の負担が大きくなり、社内ポータルサイトが機能しなくなる可能性も否めません。

一方で、ひとつの社内ポータルサイトに情報を集約すれば、運用コストを下げられるほか、社員が素早く情報にアクセスしやすくなります。業務効率化を図るのであれば、社内ポータルサイトを複数立ち上げることはおすすめできません。

使いやすい、わかりやすいデザインにする

社内ポータルサイトを導入するときは、使いやすくわかりやすいデザインを心がけることが大切です。直感的にどこに何があるかわかるデザインにすることで、社員が迷わずに必要な情報にアクセスできます。

見た目のおしゃれさよりも、シンプルで誰でも使いやすい操作性を追求することが重要です。運用ルールも複雑にせず、必要最低限にとどめることがポイントです。

使いやすさ・わかりやすさを重視することで、社員が社内ポータルサイトを積極的に活用するきっかけになります。

活用の目的や運用方法を社内に周知する

社内ポータルサイトを導入する際は、活用する目的や運用方法を社内へ周知しましょう。いきなり導入すると社員の混乱を招くだけで、社内ポータルサイトへ情報を集約できません。仮に集約できたとしても、集まった情報が更新されないといった別のトラブルにつながる恐れがあります。

そのため、社内ポータルサイトを導入する前に、活用する目的や運用方法をアナウンスすることが大切です。活用する目的や運用方法を事前に周知すると、全社員が社内ポータルサイトを効率的に利用できる可能性が高まります。

情報を守るためのセキュリティ対策を万全にする

社内ポータルサイトには社内の重要な情報が集まるため、セキュリティ対策が必須です。アクセス制限やファイルの閲覧制限などの機能を活用し、情報を安全に共有しましょう。

また、社員ごとに必要な情報のみを閲覧できる権限設定も不可欠です。閲覧権限を設けておけば、機密情報が漏洩するリスクが下がります。適切なセキュリティ対策を講じることで、社内ポータルサイトの信頼性を高め、効率的な情報管理が可能となります。

情報を定期的に更新し、最新に保つ

社内ポータルサイトの利用を促進するためには、情報を常に最新の状態に保つことが重要です。定期的に情報を更新するルールを定め、アクセスするたびに最新の情報が得られる環境に整えます。

新たな情報に触れられるように運用すれば、有用性が向上し、社内ポータルサイトの信頼性が高まります。業務効率化にもつながるため、社内ポータルサイトを導入する際は、情報を定期的に更新するルールもあわせて用意しましょう。

社内ポータルサイトの作り方・利用手段

社内ポータルサイトの作り方として、次のような方法が挙げられます。

  • 無料ツールを利用する
  • パッケージサービス・既存のサービスを利用する
  • 自社で独自に開発する

以下の章で詳細を解説します。社内ポータルサイトを作成する上での参考にしてください。

無料ツールを利用する

GoogleサイトやWordPressなどの無料Webサイト作成サービスを利用すれば、コストをかけずに社内ポータルサイトを自作できます。これらのツールは、特別なWeb制作の知識がなくても簡単に編集可能です。

ただし、運用にあたってはサーバー代などの費用がかかる場合があることを知っておいてください。無料ツールを活用した社内ポータルサイトは、予算を抑えながら情報共有の基盤を構築できる点が魅力です。手軽に始められるため、まずは試してみる価値があります。

パッケージサービス・既存のサービスを利用する

パッケージサービスや既存のサービスを利用して社内ポータルサイトを構築することも可能です。これらのサービスは操作性に優れており、直感的に使用できるものが多くなっています。無料ツールよりも機能が豊富でデザイン性にも優れていることも特徴のひとつです。

パッケージサービス・既存のサービスであれば、機能や設計があらかじめ用意されているため、短期間で構築できます。

ほとんどのパッケージサービスは有料ではあるものの、サポートやメンテナンスも充実しているため、企業全体の運用をスムーズに進められます。

自社で独自に開発する

社内ポータルサイトは、自社で独自に開発することも可能です。外部の開発会社に委託することで、カスタム性が高く、自社のニーズにあわせた機能やデザインを自由に構築できます。

しかし、この方法は他の方法と比べて時間がかかり、高額なコストも必要です。初期の開発費用だけでなく、運用や保守にもコストがかかるため、慎重に検討することが重要です。自社に合う機能のみを備えた社内ポータルサイトを求める場合は、開発する方法が適しています。

どんな企業におすすめ?社内ポータルサイトを活用すべきケース

次の項目に当てはまる企業は、社内ポータルサイトを利用するメリットを受けやすいでしょう。

  • 社員数が多い
  • 社内で同じ問い合わせが頻繁にある
  • ナレッジやスキルが属人化している
  • テレワークを導入している

なぜメリットを受けやすいのか、それぞれ解説します。

社員数が多い

社員数が多い企業では、情報共有やコミュニケーションの効率化が重要な課題です。社内ポータルサイトを活用すれば、全社員への一斉周知が容易になり、情報の伝達スピードが向上します。

また、部署間の情報共有もスムーズに行えるため、業務効率化も期待できます。とくに、多くの社員が関わるプロジェクトでは、情報を一元管理することで、コミュニケーションの円滑にすることが可能です。

結果として、企業全体の生産性が向上します。さらに、全社的な周知事項や連絡も簡単に行えるため、社員全員が最新情報を把握しやすくなります。

社内で同じ問い合わせが頻繁にある

社内ポータルサイトは、社内の問い合わせ対応に時間を取られている企業におすすめです。とくに、バックオフィスの部署は、社員からの多岐にわたる質問に対応することが多く、業務が圧迫されやすい傾向にあります。

社内で同じような問い合わせが多い場合は、社内FAQや社内wikiを活用し、社員が自己解決できる環境を整えることが重要です。よくある問い合わせ内容をFAQにまとめておけば、社員はすぐに必要な情報を見つけられます。

質問者と回答者がやり取りする時間を大幅に削減し、担当部署の負担を軽減できます。結果として、全体の業務効率が向上するでしょう。

ナレッジやスキルが属人化している

社内ポータルサイトは、社内の問い合わせ対応に時間を取られている企業に加え、業務に関するナレッジやスキルが属人化している企業にも有効です。

ベテラン社員の知見やノウハウを社内ポータルサイトで共有することで、他の社員のスキルアップを支援できます。業務をマニュアル化したり、成功パターンやノウハウを共有したりすることで、「この人しかできない」という状況をなくせます。

ナレッジやスキルを全体へ共有できれば、特定の社員に業務が集中することを減らすことが可能です。属人化する業務が減れば、社員全体のスキル向上にも繋がり、組織全体が成長するきっかけになります。

テレワークを導入している

社内ポータルサイトは、テレワークを導入している企業にとって重要なコミュニケーションツールとして機能します。社内ポータルサイトにアクセスすれば、すべての社員とコミュニケーションが取れる環境になるため、情報伝達が滞ることがなくなります。

また、場所に関係なく必要な情報やツールへのアクセスが容易となり、テレワーク中でも出社時と遜色ない生産性を発揮することが可能です。

テレワーク環境でも全体の連携を損なわない、かつ業務を効率化できる点は、社内ポータルサイトを導入する大きな魅力です。

情報の一元管理ができる!社内ポータルサイトをお考えなら「DocBase」にお任せ

社内ポータルサイトを活用すると情報を一元管理できたり、業務効率化が図れたり、社内のコミュニケーションが活性化したりするなど、多くのメリットを得られます。とくに、社員数が多い企業やテレワークを導入している企業は、社内ポータルサイトを導入することで、組織全体のパフォーマンスが高まりやすいといえるでしょう。

業務効率化や社内の情報管理に向けてツールを導入することを検討している企業は、DocBaseをおすすめします。DocBaseは日報や議事録、各種資料などのファイルを誰でも簡単に作成・編集・共有できる情報・ドキュメント共有ツールです。

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監修

DocBase編集部
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